年賀状の住所の書き方とは?数字は漢数字で書く?
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年賀状は、新年の挨拶や日頃の感謝の気持ちを込めて書くものです。干支にちなんだイラストや写真など、デザインを選ぶのも楽しみのひとつですが、年賀状の住所は正しく書けていますか?
最近ではメールやSNSで連絡を済ませることも多く、住所の書き方に困ってしまうこともあるでしょう。せっかく心をこめて丁寧に書いた年賀状でも、住所の書き方を間違ってしまうと、先方に届かなかったり、嫌な思いをさせてしまったりする場合があります。
この記事では年賀状の宛名面の正しい書き方を紹介します。年賀状の基本的なマナーや、住所を書く際のポイントについてもあわせて解説していますので、ぜひ今年の年賀状を書く際の参考にしてください。
年賀状の書き方の基本マナー
年賀状を書く機会は一年に一度です。年賀状を毎年書いている方でも、「ここはどのように書けばいいのだろう?」「この書き方で合っているのだろうか?」など、不安になる場合も多いでしょう。
ここでは、年賀状の基本的なマナーについて紹介します。知らず知らずのうちにマナー違反にならないよう、年賀状を書き始める前に確認しておきましょう。
年賀状の表と裏
一般的に、年賀状を受け取る人の宛名や住所を書く面が「表面」、文章や写真などを載せる面が「裏面」です。わかりやすいように「表面」は「宛名面」、「裏面」は「デザイン面」と呼ぶ場合もあります。
年賀状は表も裏も、心をこめて書くことが大切です。特に表面(宛名面)は相手の名前や住所を書く場所のため、間違いのないよう、正しく丁寧に書くようにしましょう。手書きに自信がない場合は、宛名印刷サービスを活用するのもおすすめです。
縦書きが基本
年賀状の表面(宛名面)は、縦書きが基本です。特に、お世話になっている上司や目上の方に送る年賀状は、必ず縦書きにしましょう。
縦書きに比べ、横書きはカジュアルな印象があります。仲の良い友人などに送る年賀状であれば、表面(宛名面)を横書きにしても問題ないでしょう。
近年では、裏面(デザイン面)を横書きにしたデザインも人気です。表面と裏面の向きが揃っていると、受け取る側がスムーズに読めることから、裏面(デザイン面)の向きに合わせて横書きにしているケースもあります。
しかし、あくまでも正式な表面(宛名面)の書き方は縦書きです。裏面(デザイン面)が横書きだったとしても、目上の方へ送る年賀状の表面(宛名面)は、縦書きで書くようにしましょう。
年賀はがき以外を使う場合
年賀状に年賀はがきではなく、私製はがきなどを使用する場合は、はがきに「朱書き」を記載する必要があります。
「朱書き」とは、目立たせるために書くことを意味します。年賀状の場合は、はがきの切手の下に「年賀」と朱書きをしましょう。「年賀」の朱書きがない年賀状は、普通の郵便として扱われてしまい、年内に配達されてしまう可能性があります。
「朱書き」は目立たなければ意味がありません。必ず赤色の筆やペンではっきりと書きましょう。
年賀状の住所など宛名面の書き方
年賀状の宛名面は正しく丁寧に記載しましょう。間違った書き方では相手に不快な思いをさせてしまいます。
また、いくら早めに年賀状を投函しても、宛名面が正しく記載されていない場合、配達に時間がかかり、お正月に相手の手元に届かないこともあります。場合によっては、宛先不明として年賀状が返送されてしまうこともあるでしょう。
ここからは年賀状を書く際におさえておきたい、宛名面の書き方について解説します。
郵便番号
郵便番号とは、郵便作業合理化のために集配区域ごとに割り振られた番号です。現在は、7桁の郵便番号が使用されています。
郵便番号は、郵便物をスムーズに配達してもらうための重要な番号なので、年賀状の住所にも必ず書くようにしましょう。
年賀状を送る相手によっては、郵便番号がわからない場合もあるでしょう。郵便番号は、日本郵政株式会社のホームページ内にある「郵便番号検索」で簡単に検索できます。郵便番号がわからない場合でも空白にはせず、調べて記載するようにしましょう。
都道府県
年賀状に正しい郵便番号7桁を書いていれば、都道府県や市町村を省略しても年賀状は届きます。年賀状の住所を省略することは、送る側にとっては作成時間の時短になりますが、受け取る側はあまり気持ちの良いものではありません。
都道府県を省略する書き方は間違いではありませんが、年に一度の新年のご挨拶として送る年賀状は送る側の都合で省略せず、すべて書くのが正式なマナーです。
特に目上の方への年賀状の場合は、相手の住所を省略することなく、都道府県からきちんと書くようにしましょう。
丁目・番地
丁目や番地を書く際に、「数字はどのように書くのが正しいのだろう?」と思う方も多いのではないでしょうか。
定まったルールはありませんが、縦書きが基本の年賀状では、丁目や番地の数字は漢数字を使用します。他の文字と同じように、漢数字を縦に並べて書きましょう。
数字が多い住所の場合は、漢数字で書くことでかえって読みづらくなる場合もあります。そのような場合は算用数字を使用するなど、臨機応変に対応すると良いでしょう。
マンション名・ビル名
年賀状の丁寧な書き方は、省略しないことが基本です。マンション名やビル名がわかっている場合は、省略せずに書きましょう。番地に続けて部屋番号を書くだけでも届く場合がありますが、できるだけ省略しないのが無難です。
マンションによっては、カタカナで長い名前の場合があります。そのような場合は、省略するのではなく、文字を小さくするなど書き方の工夫をしましょう。
マンション名やビル名に続いて、しっかりと部屋番号を書くことも大切です。部屋番号の記載がない場合は、配達の遅れや誤配の原因になる可能性があります。住所は最後まで正確に書くようにしましょう。
英語表記
縦書きの年賀状の場合、書き方に戸惑ってしまうのが英語表記ではないでしょうか。英語表記は横書きが基本なので、どのように書けば良いのか悩んでしまうかもしれません。
基本的に、「ABCマンション」や「XYZビル」など、アルファベットのみの英語表記の場合は、漢数字と同様にそのまま縦に並べて書きます。
「Shimauma bldg.」というように単語になっている場合や、アルファベットの文字数が長い場合は、その部分のみを横書きにすると読みやすくなるでしょう。
会社名・部署名・役職名
ビジネスで送る場合など、会社名や部署名が必要となる場合もあるでしょう。
会社名・部署名は住所と氏名の間に記載してください。「株式会社」や「有限会社」などを「(株)」「(有)」と略して書くのはマナー違反です。必ず正式名称で書きましょう。
役職名は氏名よりも小さな字で、氏名上部に記載してください。ただし文字数が多い役職名の場合は、氏名右横に書くとよいでしょう。
氏名
年賀状の中央に住所よりも大きな文字で、一番目立つように書きましょう。特に氏名の誤字・脱字は大変失礼にあたります。絶対に間違えないように注意してください。
また、敬称のつけ忘れにも気を付けましょう。敬称とは名前の下につけて敬意を表す語のことです。「様・御中・先生」などがあります。個人宛てのものは「様」、会社宛てのものは「御中」を付けましょう。恩師や医師などには「先生」を使う場合もあります。
また、ご夫婦に連名で送る場合は下記のように、それぞれに敬称を付けましょう。
縞馬 太郎様
花子様
相手家族が4人以上の場合は、すべての方の名前を書くと見づらくなってしまいます。代表の方の名前を書き、その右隣に「御家族御一同様」と省略して書くとよいでしょう。
縞馬 太郎様
ご家族御一同様
なお、企業宛ての年賀状などで「御中」と「様」を両方使うのもNGです。会社名と個人名の両方を記載する際は、下記のように「様」のみを使用しましょう。
株式会社しまうまプリント 縞馬太郎様
年賀状住所の数字は漢数字?
年賀状住所の書き方の基本として、漢数字を使用すると解説しましたが、算用数字を使っているケースも見受けられます。では、年賀状住所を書く場合、漢数字と算用数字はどう使い分ければ良いのでしょうか。
ここでは、漢数字と算用数字の使い分けや3桁以上の場合など、年賀状での数字の書き方について深く掘り下げて解説します。
漢数字と算用数字の使い分け
漢数字と算用数字は、年賀状の表面(宛名面)を縦書きにするか、横書きにするかによって使い分けます。縦書きにする場合は漢数字、横書きにする場合は算用数字を使用するのが一般的です。
目上の方に送る年賀状は縦書きが基本なので、漢数字を使用しましょう。漢数字を書く場合、一、二、三はどれも似ているので、誤読されないように注意が必要です。たとえば、11を漢数字で縦書きすると「一一」となりますが、書き方によっては漢数字の「二」に見えてしまう場合があります。
その場合は「十一」と書くなど、読みやすさにも配慮するようにしましょう。漢数字で「0」を書く場合は、「零」もしくは「〇」と書きます。住所を書く際には「〇」を使用するのが一般的です。算用数字の「0」よりも、横広がりなるように書くとバランスが良くなります。
一方、横書きの裏面(デザイン面)に合わせて、表面(宛名面)も横書きにする場合は、「1-1」「12-34」など、算用数字を使用しましょう。
3桁以上の数字はどう書く?
1桁や2桁までの数字なら、漢数字でスムーズに書ける方も、住所の番地や部屋番号に多い3桁以上の数字になると、書き方に迷う方も多いのではないでしょうか。
基本的には、3桁以上の数字でも漢数字で縦書きします。しかし、345番地を漢数字で縦書きすると、「三百四十五」となり、少し読みづらい印象があります。そのような場合は、百や十は省き、「三四五」と数字だけを並べると、すっきりと読みやすくなります。
部屋番号が1005号室の場合は、「一〇〇五」というように、漢数字の「〇(ゼロ)」を使用すると良いでしょう。
ハイフンはどう書く?
住所の番地には、12-34のように、ハイフン(-)が使用されている場合があります。縦書きのハイフン(-)は、縦の棒「|」で書きましょう。
縦書きで算用数字を使用している場合、数字の「1」とハイフン「|」が紛らわしくなります。ハイフンの代わりとして、カタカナの「ノ」や、ひらがなの「の」を使用しても良いでしょう。住所の文字よりもやや小さめに書くと読みやすくなります。
繰り返しになりますが、年賀状住所は省略しないのが正式な書き方です。目上の方への年賀状にはハイフンの使用は控え、12番地34号と正しく書くようにしましょう。
![ハイフンはどう書く?](https://dy2bii70nf3dy.cloudfront.net/build/img/nenga/tips/contents36_0@xs.jpg)
バランスの良い住所の書き方
年賀状の住所はマナーを守り、正しく書くことが大切ですが、見た目の美しさにもこだわりたいものです。
とはいえ、宛先ごとに異なる住所をバランス良く書くことは至難の技です。丁寧に書いているのに「なぜかバランスが悪くなる」と悩みを抱えている方や、住所を書くことに苦手意識がある方も多いでしょう。
ここでは、バランスの良い年賀状の書き方を紹介します。書き方のポイントを押さえ、丁寧で見た目にも美しい年賀状に仕上げましょう。
住所を書く位置
縦書きで住所を書く場合は、はがきの上部にある郵便番号枠の右から1つ目から書き出すと良いでしょう。はがきの中央に書く宛名と同じ高さで書き始めるとバランスが良くなります。
マンション名やビル名がある場合は、住所が一行で収まらない場合もあります。そのような場合は、無理に一行で収めようとせず、マンション名やビル名の前で改行しましょう。
改行後は書き初めの住所より、1文字程度下げて書き始めます。2行目の文字は1行目より、少し小さく書くようにすると、バランスの良い仕上がりになります。
2行程度におさめる
宛名の住所は2行以内に収まるように書くと、読みやすく、見た目も美しく見えます。
そもそもの住所が長かったり、マンション名が長かったりなど、文字数が多い住所は、3行にした方が読みやすい場合もあります。市町村など区切りのいいところで改行し、書き出し位置を下げることで、3行でもバランスが良くなるでしょう。
表面(宛名面)で最も目立つべきなのは宛名です。宛名よりも住所が目立ってしまわないよう、文字の大きさにも気をつけましょう。
![2行程度におさめる](https://dy2bii70nf3dy.cloudfront.net/build/img/nenga/tips/contents36_1@xs.jpg)
差出人住所の書き方
相手の名前や住所を書くことに集中するあまり、「差出人住所を書き忘れた」などの経験はありませんか?
差出人の名前や住所がないと、誰から届いた年賀状かがわからないため、忘れずに書くようにしましょう。また、投函した年賀状が宛先不明となり、返送される場合にも差出人住所が必要です。
ここでは、差出人住所を表面に書く場合、裏面に書く場合について紹介します。マナーや書き方のポイントも合わせて確認しましょう。
表面に書く場合
手書きの場合、差出人住所は年賀はがき表面(宛名面)に書くケースが多く見受けられます。表面(宛名面)の左下には、差出人の郵便番号枠があるように、差出人住所は左下に縦書きで書くのが基本です。はがきの半分より下の位置から、相手の住所よりも小さい文字で書きましょう。
差出人の名前や住所を、相手の宛名や住所よりも小さく、低い位置から書き始めることは、相手に対し敬意を表する意味があります。くれぐれも宛名より差出人の住所が目立たないように気をつけましょう。
縦書きの場合は、切手の幅や、はがきの下部にある郵便番号枠の幅と合わせるようにすると、すっきりとまとまります。差出人の住所と名前の下を揃えるのもポイントです。
結婚や転勤など、引越しをして住まいが変わった場合は、その旨をひとこと添えると丁寧です。
裏面に書く場合
ネット印刷の場合、差出人住所が裏面(デザイン面)になるケースが多く見受けられます。差出人の名前や住所は、どちらに書いても問題ありません。片面に書いてあれば十分なので、裏面(デザイン面)に差出人住所書いたのであれば、表面に書く必要はないでしょう。
裏面に差出人住所を書く場合は、挨拶文やメッセージなどを書き終えた最後に書くのが一般的です。
差出人の名前や住所にボリュームがある場合は、スペースに余裕がある裏面(デザイン面)の方が書きやすいでしょう。
年賀状住所の書き方の注意点
年賀状住所の正しい書き方やバランス良く書くポイントを紹介してきましたが、他にも気をつけるべき注意点があります。
年賀状は相手に失礼がないようにするのはもちろんですが、年賀状を配達してくれる郵便配達員さんにも配慮する必要があります。スムーズで気持ちの良い年賀状のやりとりをするためにも、注意点を頭に入れておきましょう。
誰にでも読めるように書く
年賀状のマナーを守り、正しい書き方で住所を書いたとしても、読めない文字では相手に届かない場合があります。読みづらい文字で書かれた年賀状は仕分け作業に時間がかかり、配達の遅れにもつながります。
乱雑に書かれた年賀状は、受け取る側も気持ちが良いものではありません。
年賀状の住所は、誰が見ても読めるように、綺麗な文字で書くように心がけましょう。小さなお子さんが年賀状を出す場合は、宛名や住所を書く表面(宛名面)を、大人が代筆してあげると良いでしょう。
使用するペンは黒色
年賀状は、日本に昔からある伝統的な文化のひとつです。本来は毛筆で書かれていたことから、年賀状の文字は黒色で書くのが一般的です。
時代の移り変わりとともに、毛筆を使用する方は少なくなりました。ですが、目上の方や年配の方へ送る年賀状では、毛筆もしくは筆ペンで書くことが望ましいです。
毛筆や筆ペンに不慣れな方は、サインペンでも良いでしょう。サインペンを使用する場合は、雨で滲まない油性タイプがおすすめです。
身近な黒色のペンといえば、ボールペンを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、ボールペンは事務的な印象を与えるため、年賀状の宛名や住所を書くにはおすすめできません。黒色のボールペンを使用する場合は、友人や家族などの近しい相手だけにしましょう。
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年賀状の住所を一枚一枚手書きで書く場合、枚数が多ければ多いほど、「自分で書くのは大変だな」と感じる方が多いのではないでしょうか。また、字に自信がない方にとっては、年賀状の宛名書きはプレッシャーに感じることもあるでしょう。
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まとめ
年賀状の住所の書き方が間違っていると、相手に失礼にあたるだけでなく、年賀状が届くのが遅れてしまう、そもそも先方に年賀状が届かない、などの原因になります。
年賀状は新年の訪れを祝い、お世話になっている方へ感謝の気持ちを伝える挨拶状です。間違った書き方でも届く場合もありますが、年に一度の貴重な機会なので、失礼のないよう正しい書き方で書きましょう。
基本的マナーや数字の書き方など、本記事のポイントをおさえた上で、気持ちのよい年賀状のやり取りを心がけましょう。
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よくあるご質問
年賀状の住所の書き方の基本を教えてください。
年賀状の表面の宛名は、縦書きにするのが基本です。縦書きに比べて横書きはカジュアルな印象があるため、上司や目上の方に送る年賀状は縦書きにしましょう。
その他、年賀状住所の書き方の基本はこちらのページでご説明しています。
年賀状の住所の数字は漢数字?それとも算用数字?
漢数字と算用数字は、年賀状の表面(宛名面)を縦書きにするか、横書きにするかによって使い分けます。
縦書きにする場合は漢数字、横書きにする場合は算用数字を使用するのが一般的ですが、漢数字を書く場合、一、二、三はどれも似ているので、誤読されないように注意が必要です。