年賀状をメールで送るデメリットとは?紙の年賀状を出す意味や魅力を解説
このページのコンテンツ
パソコンやスマートフォンなどのデジタルツールが普及したことにより、メールで新年の挨拶をする人が増えてきました。紙の年賀状よりも手軽に、安価で送れることがメリットですが、一方でいくつかデメリットもあります。
今回は、年賀状メールについてのくわしい内容やデメリットについて解説します。紙の年賀状の魅力についてもお伝えするため、年賀状を出すかどうか迷っている方は参考にしてください。
年賀状メールとは
年賀状メールとは、新年の挨拶をデジタルツールで送る形式のことです。普段からパソコンやスマートフォンなどのデジタルツールでやり取りを行う人が多く、新年の挨拶もメールやSNSで行う人が増えてきました。
場所や時間を問わず送れたり、かわいらしいスタンプや写真なども一緒に送れたりするため需要が高まっています。
紙の年賀状が減っている理由
紙の年賀状が減っている一番の理由は、スマートフォンなどのデジタルツールの普及です。年賀状メールはデジタルツールを介して送られるため、手軽で安価であることが大きなメリットであるといえます。
紙の年賀状はデザインを選んだり、宛名を書いたりすることが手間に感じる人も多いです。インク代などの印刷費用や、はがきの購入費用を負担に感じる人もいるでしょう。また、年賀はがきの1枚当たりの価格が2024年10月から63円から85円と値上がりしたことも大きな影響と言えます。
このような物理的・金銭的なコストがかかってしまうことから、年賀状を出すことを控えたり、紙の年賀状に代えて年賀状メールを送る人が増えているのです。
年賀状メールのデメリット
手軽で、安価であることがメリットであるとお伝えしましたが、年賀状メールにはデメリットもあります。くわしく解説します。
相手の印象を悪くしてしまう可能性がある
年賀状メールは相手の印象を悪くしてしまう可能性があることに注意が必要です。場合によっては、「簡単に済ませられてしまった」「軽んじられている」といった印象を与えてしまうかもしれません。
特に、普段はがきでやり取りをしている相手や目上の人の場合、無礼だと感じるケースもあります。新年の挨拶は、相手にとっても自分自身にとっても、気持ちよく行いたいものです。相手の価値観や気持ちを大切にしながら、送る方法を選択するのがベターでしょう。
システムトラブルや誤送信が生じる可能性がある
紙の年賀状は郵便局の配達員によって送られる一方、年賀状メールはサーバーを通して送信されます。システムトラブルや誤送信が生じてしまった場合、相手に年賀状メールを送れない可能性があることもデメリットの1つです。
特に、年賀状メールが一斉にやり取りされる時間帯に送信すると、混雑でエラーが発生するケースも少なくありません。このようなシステム上のトラブルは自分で対処することが難しいため、デメリットを踏まえた上で送るかどうかを検討しましょう。
年賀状メールを見落としてしまう可能性がある
年賀状メールは手に取って1枚ずつ見る紙の年賀状とは異なり、さまざま人から一斉に届く場合が多いです。家族、友人、会社関係の人以外にも、メルマガのように企業の宣伝活動の一環として届く年賀状メールもあるでしょう。
一斉に大量のメールが届くタイミングだと、自分が送った年賀状メールが埋もれてしまう可能性も少なくありません。普段メールでやり取りを行っていない相手に送信した場合、迷惑メールフォルダに分類されてしまうこともあることに注意が必要です。
年賀状を出す意味
「昨年年賀状をいただいたから…」と、なんとなく年賀状を出していたりしませんか。ここで、年賀状を出す意味について再確認してみましょう。
年賀状とは、日頃お世話になっている人に向けた新年の挨拶状です。なかなか面と向かって感謝の気持ちを伝えられない相手にも、堂々と自分の思いを表現できる手段であるといえます。このような機会は、1年のうちでそう多くはないでしょう。
遠方に住んでいるなどでご無沙汰している相手にも、家族の写真や一言メッセージを添えることで、近況報告も兼ねた挨拶をすることもできます。場合によっては、年賀状を出したことで、より一層の関係性を築けるかもしれません。
年賀状を出す本当の意味とは、相手を思いやる時間を大切にすることです。新年の挨拶を行う手段はさまざまですが、どの手段を選んだとしても気持ちを込めた作成を心がけてみましょう。
紙の年賀状の魅力とは
年賀状メールはとても気軽に送ることのできる挨拶状です。しかし、紙の年賀状には年賀状メールにはない、紙ならではの魅力があります。あらためて紙の年賀状が持つ魅力について、考えてみましょう。
温かい気持ちになれる
紙の年賀状は、デザインや添え書きなど、送る人のこだわりがたくさん詰まっており、年賀状メールにはない温かみが感じられます。手間と思いが込められた年賀状は、デジタルでは伝えきれないぬくもりや安心感を届けてくれることでしょう。
丁寧な手書きのメッセージがあると、自分のことを想って書いてくれたのだと嬉しい気持ちにもなります。このように、紙の年賀状には温かな気持ちにさせてくれる要素が盛りだくさんです。直接会えなくても、年賀状のやり取りだけで人との繋がりを実感できます。
家族や自分の記録になる
年賀状にその年に撮った家族写真を使う人も多いです。年賀状を作ることで、自然と家族や自分の記録ができます。思い出を振り返るきっかけになるのはもちろん、余った年賀状や書き損じの年賀状を見返したときに、懐かしい気持ちにさせてくれるでしょう。
年賀状の写真を選んだり、手書きのメッセージを考えたり、年賀状をつくる過程も、1年を振り返るよいきっかけになります。
お年玉くじ抽選の楽しみがある
お年玉付年賀はがきに限りますが、素敵な景品が当たるチャンスがあるのも年賀状の魅力の1つです。新年の挨拶に加えて、抽選に当たるかもしれないワクワク感を感じられます。くじは1等から3等まであり、それぞれの賞品を楽しみにしている人も多いでしょう。
抽選番号は宛名面下部に記載されており、例年1月中旬ごろに当選番号が発表されます。紙の年賀状は手作りならではの温かみと、ワクワク感を同時に届けることができる魅力的な挨拶状です。
こんな時は年賀状メールもおすすめ
年賀状を出す方法は多様化しています。紙の年賀状にもさまざまな魅力があるとお伝えしましたが、以下のような場合は年賀状メールで新年の挨拶をしても差し支えありません。
- 住所がわからない相手に年賀状を送りたい場合
- 普段メールでやり取りをしている相手に年賀状を送りたい場合
個人情報の取り扱いが厳しくなり、職場や学校で名簿を配布されることは少なくなりました。そのため、「年賀状を送りたいけれど住所がわからない」ケースも多いです。職場の人や友人で普段からメールやSNS等で連絡を取り合う人もいるでしょう。相手との間柄を考慮する必要がありますが、ケースバイケースで年賀状メールを選択するのも手です。
年賀状メールを送る際のマナー
年賀状メールも紙の年賀状と同様、気を付けるべきマナーがあります。相手が気持ちよく年賀状メールを受け取れるよう、最低限のマナーに気を付けて送りましょう。それぞれのマナーについて、くわしく解説します。
年賀状メールとわかる件名にする
年賀状メールに限らず、メールの件名は要件を端的に伝える内容にすることが望まれます。迷惑メールだと勘違いされてしまうような件名や、本文を見ないと内容がわからないような件名は避けた方がよいです。
相手が一目で年賀状メールであることがわかるよう、「あけましておめでとうございます」「新年のご挨拶」などといった件名にしましょう。
個別に送信する
年賀状は本来、個別に送るものです。同じ文面の年賀状メールを一斉送信してしまうと、受け取る側は軽く扱われてしまったと感じてしまうかもしれません。宛名はその都度、相手の名前に変えて個別に送信するようにしましょう。
可能であれば、相手に合わせた本文の内容に書き換えることもおすすめです。相手が興味を持ってメール本文を読み進めやすくなるだけでなく、より誠実なイメージを与えられます。
年賀状の基本的なマナーをおさえる
メールといえど、年賀状の基本的なマナーはおさえなくてはいけません。相手を不快にさせないためにも、誤ったメールの本文にしないよう気を付けましょう。特に気を付けるべき年賀状のマナーは以下のとおりです。
- 二重賀詞を避ける
- 忌み言葉は使用しない
- 句読点は使用しない
相手が気持ちよく新年を迎えるためにも、年賀状のマナーを守った年賀状メールを送りたいですね。
はがきの年賀状の返事ははがきで行う
はがきでもらった年賀状の返事は、メールではなくはがきで返すようにするのがマナーです。こちらからもはがきで年賀状を送るのが、もっとも丁寧な対応であるといえます。とはいえ、年の初めは忙しく、年賀状の準備に手が回らない方も多いでしょう。電話で年賀状をいただいたことへのお礼を伝えるのも1つの方法です。
すぐにアクションを行えず、松の内を過ぎてしまう場合は、年賀状ではなく寒中見舞いとして返事をしましょう。
年賀状メールを送る際の注意点
年賀状メールを送る際には、注意すべき点もあります。本文を見られないだけでなく、相手に年賀状メールが送られていなかったなんてことにもなりかねません。年賀状メールのマナーと併せて、注意点もおさえておきましょう。くわしく解説します。
環境依存文字は使用しない
丸囲みの数字やローマ数字、センチメートルなどの単位や特殊記号などの環境依存文字は、年賀状メールに使用しないようにします。相手のPC・スマートフォンなどのデバイス環境によっては、文字化けしてしまう可能性があるためです。
せっかくきれいに整えたレイアウトが崩れてしまうだけでなく、文章の内容が相手に伝わらなくなってしまいます。ちなみに、年賀状メールに限らず、通常のメールを送信する場合でも、環境依存文字は使用しないのがベターです。
メールアドレスに間違いがないか確認する
送信する前に、メールアドレスに間違いがないか確認することが大切です。メールアドレスに誤りがあると、相手に送信できません。せっかく相手にあわせた年賀状メールを作成しても、相手に届かなくなってしまっては意味がありません。
メールアドレスを登録する際に間違いがないか、相手のメールアドレスが変わっていたりしないかどうかも確認しておきます。念のため、送信後はエラーになっていたり、未送信になっていたりいていないかチェックしておきましょう。
まとめ
今回は、年賀状メールのデメリットを踏まえ、紙の年賀状の魅力について解説しました。年賀状メールは手軽で、安価であることがメリットです。しかし、デジタルツールならではのトラブルや、場合によっては相手の印象を悪くしてしまう可能性もあります。
紙の年賀状の最大の魅力は、温かみがあることです。思い出いっぱいの家族写真や一言メッセージが添えられているなど、年賀状を作る側も、受け取る側も幸せな気持ちになれる要素がたくさんあります。ぜひ、紙の年賀状が持つ良さを再確認してみてください。
関連コンテンツ