年賀状の宛名を連名で書く時のマナーとは?敬称の使い分けも解説

公開日:2019年11月29日
更新日:2024年12月19日

みなさんは年賀状を書く際に「連名」を正しく使えていますか。結婚・出産など、人生のステージが変わるたびに、年賀状を連名で出す機会も多くなります。しかし、どのように年賀状を書けばいいのかと頭を悩ませている方も多いことでしょう。

「差出人・宛先の連名の基本的な書き方は?」「連名にする際のマナーやルールは?」「このケースの場合どう対処すればいいのか分からない」「ビジネスの場合はどうしたらいい?」など、連名の正しい書き方を知らない方もいるかもしれません。

そこで今回は、連名の書き方やマナーについてケース別に詳しく解説していきます。

年賀状の宛名に子供の名前は必要?敬称の使い分けなど疑問を解決

連名を使うケース

年賀状を書く際に連名を使うかどうかは、相手との関係によって全く違います。
ここでは「家族ぐるみの場合」「親戚の場合」「夫婦で知り合いの場合」の3パターンで解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。

家族ぐるみの付き合いがある場合

子供やペット、地域の集まりなどが高じて、家族ぐるみで仲良くなることもあります。
家族ぐるみで交流がある場合、年賀状は「家族連名」にするのがいいでしょう。年賀状は、新年の挨拶をするためだけに送るわけではありません。

裏面のデザインをお子様やペットなどの写真にしたりして、お互いの近況など伝えるために重要なツールでもあります。家族ぐるみで付き合いがあるという認識をお互いに共有するためにも、ぜひ差出人・宛先は家族の名前をいれて連名にしましょう。

わんちゃん・ねこちゃんなどペットと暮らしている方の場合、そのペットの名前も入れると喜ばれますよ。

親戚同士である場合

親戚に年賀状を送る際は、宛先も差出人も「家族連名」が一番です。親戚といっても頻繁に会う親戚もいれば、冠婚葬祭でしか会わない方もいます。特に結婚したばかりだと、名前を覚えられていないケースもあるでしょう。

そのような場合は、差出人を「家族連名」にして送ると、親戚の方に名前を覚えてもらえるきっかけにもなります。
差出人・宛先両方連名にすることで、相手にきちんと新年の挨拶をしたという意思も伝わりやすくなります。

特にこのご時世、冠婚葬祭ですらなかなか集まれないので、ぜひ年賀状を活用して親戚と交流を深めましょう。

夫婦で面識のある場合

夫婦ともに顔見知りである場合も「夫婦連名」がいいでしょう。過去に配偶者を紹介したり、言葉を交わしたことがある場合、宛先・差出人は夫婦連名で出すのが望ましいです。
結婚しているのにもかかわらず差出人が夫婦連名ではない場合、先方があらぬ勘違いをしてしまう場合もあります。夫婦でお世話になっているという感謝の意も含めて「夫婦連名」で年賀状を書いてみましょう。

片方の配偶者とは面識がない場合、宛先は連名ではなく個人名でも構いません。もし、相手側が宛先箇所を夫婦連名で送ってきた場合は、来年はこちらも夫婦連名で出すようにしましょう。

ビジネス向け年賀状では連名の使用を避ける

取引先や同僚、上司などビジネス関係の相手に年賀状を送る場合、宛先に連名は使用しない方が良いとされています。
同じ取引先や同部署内の方でも、連名ではなく相手ごとに1枚ずつ年賀状を送るのが一般的です。

ビジネスシーンでの年賀状の一般的な書き方としては、住所、会社名、部署名、役職、名前の順番で書いていきます。
会社名は(株)などと省略せず、「株式会社」と正式名称で書くようにしましょう。また、名前の後には敬称「様」を付けます。

個人ではなく会社宛に年賀状を送りたい時は、「〇〇(企業名)御中」とします。同会社の特定の部署に年賀状を送りたい場合は、「〇〇(企業名) △△(部署名)御中」と書くと丁寧です。
御中は個人名には使わず、企業名や部署名の後に付ける敬称です。
「様」と「御中」両方使うのはマナー違反にあたるため、上手に使い分けましょう。

連名の書き方の基本

年賀状で宛名や差出人を連名で書く際には、基本ルールがあります。間違ってしまうと失礼にあたる場合もあるため注意しましょう。
ここからは、「宛名を連名にするとき」、「差出人を連名にするとき」の2パターンに分けてご説明します。

宛名を連名にするときの書き方

宛名を連名で書く場合、世帯主にあたる人のフルネームを一番右に書きましょう。
その次に配偶者、子どもの順番に並べて書きます。
保育園や幼稚園つながりで知り合ったママ友・パパ友に宛てて書く際は、書き手の世帯主を知らないこともあるでしょう。その場合も世帯主の名前を最初に書き、配偶者と子どもの名前を続けるのがマナーです。

家族の名字が世帯主と同じであれば、世帯主以外の苗字は省略し、全員の名前の下にそれぞれ敬称を付けましょう。敬称は「様」を付けるのが一般的ですが、相手が小さな子どもであれば「君」や「ちゃん」で問題ありません。

名前の字数がそれぞれ異なる場合は、一番上の字の高さを揃えると整った印象を与えられます。

相手が5名以上の場合

宛名欄にはスペースの制限があり、名前が並ぶとはがきに収まりきらず読みにくくなるため、連名にする場合は多くても4名までにしましょう。

子どもの数が多いご家族や祖父母と同居するご家族など相手の人数が多い場合は、まず世帯主の姓名を書き、その左に「御家族様」「御家族一同様」のようにまとめて記載します。この場合、世帯主以外の方の名前を省略しても失礼には当たりません。

また、子どもの名前を省略して夫婦の名前のみを書く方法もあります。連名で書く人数の上限に決まりはないため、相手との関係性などから判断しましょう。

横書きの場合

目上の人に送る場合を除き、年賀状は横書きで書いても問題ありません。横書きの場合の書き方は、縦書きと基本的なルールは変わりません。
世帯主を一番上にして、次に配偶者、子どもの順に書き、名前の横には必ず敬称を付けましょう。苗字が同じであれば2人目以降の苗字を省略することも変わりません。

年賀状は縦書きが基本ですが、裏面のデザインによっては表面の宛先を横書きにした方が相手も見やすくなる場合もあります。
相手との関係性を考慮して、うまく使いこなしましょう。

差出人を連名にするときの書き方

差出人を連名にする場合はどのように書けばいいのでしょうか。基本的には宛先の連名の書き方と同じです。
一番右に世帯主のフルネームを書き、その次に配偶者・子どもという順番で書いていきます。差出人を連名にする際、敬称はもちろん不要です。

家族で苗字が同じであれば、世帯主以外の苗字は省略してください。表面に書く場合は左下にある郵便番号の枠の間に収まるように書きましょう。
もし、連名で書ききれないくらい人数が多い場合は、裏面に差出人の名前を連名で書いても構いません。
ただし、表面・裏面両方に差出人名を書くのはNGです。裏面のデザインや連名の人数に合わせてどちらかだけに記載しましょう。

年賀状の宛名を連名で書く際のポイント

年賀状の宛名を連名にする際は、相手のご家族とのお付き合いの有無によって書き方のポイントがあります。
特に目上の方の家族に宛てて書く場合は書き方を間違うと失礼に当たる可能性もあります。
ケース別に連名の書き方のポイントを押さえておきましょう。

相手のご家族とお付き合いがない場合

世帯主の上司や同僚、ママ友・パパ友など、夫婦の一方しか相手のご家族と面識がない場合はどう書けば良いのでしょうか。
将来的に家族でお付き合いする可能性がある場合は、面識がなかったとしても夫婦連名で出しておくことで、今後実際にお会いした時にも紹介しやすくなります。

目上の方のご家族に宛てて書く場合

目上の方のご家族に対して書く場合は、夫婦連名の方が礼儀正しい印象を与えやすいでしょう。一度でも配偶者を紹介したことがあるならば、その後お付き合いがなくても、夫婦連名で出すと丁寧です。

また、会社の上司や取引先などビジネスの相手に宛てて書く際は、差出人の配偶者に面識がなければ個人名で出して構いません。
ただし、今後夫婦でお付き合いする可能性がある場合は、連名で年賀状を出しておくと、実際にお会いした際に紹介しやすくなるでしょう。

相手の配偶者に面識がない場合は父子または母子の連名でもOK

ママ友として母親とその子どもとは交流があるものの、配偶者とはまったく面識がなく、名前も知らない…というケースはよくあります。そのような場合は、交流のある親と子の連名だけで年賀状を出しましょう。

もし相手から送られてきた年賀状に配偶者の名前が記されていた場合は、翌年から配偶者の名前も追加して記載すると良いでしょう。

家族ぐるみのお付き合いがある場合

保育園や幼稚園、学校などで子どもを通じて知り合った間柄の人のように、すでに家族ぐるみのお付き合いがあっても、ママ友・パパ友の名前がわからない場合など宛名の書き方に悩むこともあるかもしれません。

ここでは、ママ友・パパ友の名前がわからない場合と子ども同士でやり取りする場合の宛名の書き方をご説明します。

ママ友・パパ友の名前がわからない場合

保育園や幼稚園のお友達など子どもを通じて知り合った間柄であれば、「○○君のママ」などと呼び合うケースも多いでしょう。日頃呼び合う際はその呼び名で問題ありませんが、年賀状を出す場合は名前がわからないからといって「○○君のパパ」「○○ちゃんのママ」と書くわけにはいきません。

改めて名前を尋ねることに抵抗がある場合は、一番右に相手の子の名前を、その隣に「御両親様」や「お父様」「お母様」と連名で記すようにしましょう。

子ども同士でやり取りする場合

子どもがある程度大きくなると、子ども同士で年賀状のやりとりをするケースも増えてきます。子どもから子どもに宛てて送るのであれば、相手の親の名前を書かなくても失礼にはあたりません。

子ども同士でやり取りする場合は、年齢や関係性に応じて「君」「ちゃん」「様」などの敬称を用いましょう。
学校で習っていない漢字や難しい漢字など、まだ相手の名前の漢字が書けない場合は、相手の名前はひらがなのみや漢字仮名まじりで書いても問題ありません。

もし家族ぐるみのお付き合いがある場合は、子どものやり取りとは別に、相手の親宛てに年賀状を送ると良いでしょう。

まとめ

今回は年賀状を書く際の「連名」のルールについて紹介しました。
年賀状を送る相手との関係によって、連名を使うべきかどうかや連名の書き方が異なります。すでに家族ぐるみでお付き合いのある方や、今後家族でお世話になる可能性のある方に対しては、連名にした方が良い印象を与えられるケースもあります。

年賀状での連名の書き方やマナーを参考にし、年賀状を連名で書く際はケースに応じた適切な書き方を心がけましょう。

この記事を書いた人

しまうまプリント年賀状担当スタッフ

2010年に年賀状印刷サービスを開始以来、数多くのお客様に愛され、しまうまプリントの会員登録数は500万人を突破!年賀状に関するあらゆる情報をわかりやすくお届けします。

よくあるご質問

年賀状の宛名に子供の名前を入れるのはどんなときですか?

家族ぐるみで付き合いがある場合、子供の名前も宛名に書くとよいでしょう。
子供と直接交流がない場合は必ずしも宛名面に子供の名前を入れる必要はありませんが、出産報告はがきなどで子供の名前を教えてもらっている場合は入れたほうが先方にも喜ばれます。

子供がたくさんいて、年賀状の宛名に名前を書ききれない場合はどうしたらいいですか?

宛名面のスペースは限られていますので、連名は多くても4名までが限度です。
5名以上の家庭に年賀状を送る場合は、代表者(世帯主など)の名前をフルネームで書いた後、その隣に「ご家族御一同様」と記しましょう。

こちらの記事内では、子供の敬称の使い分け、名前の漢字がわからない場合の対処法、子供の名前だけで送るケースなどもご紹介しています。