年賀状での結婚報告はNG?注意点や写真なしのメリット・デメリットも解説

公開日:2019年12月5日
更新日:2024年9月19日

結婚した後に初めて夫婦連名で出す年賀状は結婚報告を兼ねる方が多いでしょう。式に列席した方、しなかった方、なかなか会えない方など送る相手はさまざまですが、年賀状で結婚報告をすることは一般的となっています。
しかし、送る時期や言葉選びなどを間違えてしまうとマナー違反になることもあります。今回は年賀状での結婚報告の方法や注意すべきポイントを紹介していきます。

年賀状での結婚報告はマナー違反ではない

結婚報告はがきは一般的に婚姻届提出または挙式を済ませたことを報告するもので、式に出席してくれた方や、お祝いを贈ってくれた方へのお礼状を兼ねる役割もあります。最近では、年賀状で結婚報告をしている夫婦も多く、マナー違反とはなりません。しかし、送る時期にはマナーがあります。

結婚報告はがきは、婚姻届の提出、挙式後から2か月以内を目安に送るのが基本とされています。そのため、10〜12月に婚姻届の提出・挙式を済ませた場合は、年賀状で結婚報告を行うことはマナー上問題ありません。9月以前に婚姻届の提出・挙式を済ませた場合は、年賀状で結婚報告をすると報告のタイミングが遅く感じられてしまうかもしれません。婚姻届の提出・挙式から2か月以内を目安に結婚のお知らせはがきを出し、別途年賀状を出すのがおすすめです。

近年は情勢を顧みて結婚式を行わない夫婦も増えています。その場合も、婚姻届の提出後2か月以内に出すのがよいでしょう。

結婚式前に年賀状で結婚報告はしていい?

先に婚姻届の提出を済ませ、後から結婚式を挙げる場合、結婚式前に年賀状で結婚報告をしても良いのでしょうか。その場合、「〇月〇日に結婚いたしました」と婚姻届を提出した日を記載すれば大丈夫です。

また、年賀はがきに差出人を書く際は、夫婦連名にすることも大事なポイントです。結婚をして姓が変わった場合、名前の横にかっこ書きで旧姓を添えることも忘れないようにしましょう。

結婚式に招待する人へ年賀状を送る場合は、結婚式当日に会えることを楽しみにしている旨を一言添えると、ぐっと印象が良くなるでしょう。また、招待していない方には、婚姻届を提出した日を記載すると良いでしょう。

友人など親しい間柄の方に年賀状を送る場合は、前撮りの写真やプライベートの二人の写真を載せても良いでしょう。しかし、目上の方や仕事の関係の人にいきなり写真入りの年賀状を送ってしまうと、困惑してしまう場合もあります。ビジネス関係の相手に年賀状で結婚報告する場合は、文面のみでの挨拶や干支などのイラストが入ったもので報告をするのが良いでしょう。

暑中見舞いや残暑見舞いでの結婚挨拶はマナー違反?

婚姻届の提出や結婚式を夏に行った場合、結婚報告を暑中見舞いや残暑見舞いでお知らせすることは問題ありません。暑中見舞いや残暑見舞いの内容は、自分の近況を含めることも多く、結婚報告をするにはぴったりです。しかし、はがきを出す時期に注意をする必要があります。

暑中見舞いや残暑見舞いは、猛暑や暑さの残る時期になかなか会えない人やお世話になっている人へ健康への気遣いをしたり、近況報告をしたりする夏の挨拶状です。

暑中見舞いは、立秋の前日である8月6日頃までに届くように送るのが一般的です。暑中見舞いを出し始める時期は、暦の上では7月7日頃の「小暑」、7月20日頃の「土用」とされていますが、梅雨が明けて暑さが本格的になってきた時期であれば受け手の違和感もないでしょう。

残暑見舞いは、「立秋」である8月7日頃から8月末までに届くように送るのが一般的です。暦の上で「残暑」は9月頭まで続くものの、9月は秋というイメージを抱いている人も多いため8月中には届くように送るのが無難でしょう。

喪中の場合は報告厳禁

喪中とは、近親者が亡くなったときにその人を思って身を慎む期間のことです。期間は1年間で、基本的にその期間は結婚式や、新年のお祝い事は避けるべきとされているので結婚報告はがきも出さないほうが良いでしょう。しかし、喪中の場合でも寒中見舞いや暑中見舞いで結婚報告をするのは可能です。

ただし、喪中の場合でも寒中見舞いや暑中見舞いで結婚報告をするのは可能です。さりげなく結婚に触れるという形であれば、お祝い事の報告にはなりません。夏であれば暑中見舞い、冬であれば寒中見舞いで報告するのが基本です。

暑中見舞いは「立秋」の前日までに、寒中見舞いは「松の内(お正月にやってくる年神様の依り代である松を飾っておく期間)」が明ける1月8日〜立春の2月4日頃までに届くよう送りましょう。

年賀状での結婚報告は親族、友人、知人まで

年賀状での結婚報告は、「結婚式に列席した方」「列席できなかった方」「結婚祝いをいただいた方」に送ることが多いでしょう。基本的には親族、友人、知人であれば誰に送っても問題ありません。

結婚式に列席した方には、結婚報告はがきを送らなくても失礼にはあたりません。しかし、年賀状を送ることで新しい住所をお知らせしたり、列席していただいたことへの感謝の気持ちをあらためて伝えられたりするため、年賀状を送ることで良い印象を与えられるでしょう。

列席できなかった方の中には、当日新郎新婦の晴れ姿を楽しみにしていた方も多いはずです。結婚式の当日の様子がわかる写真を添えると、より親切な年賀状になるでしょう。結婚のお祝いをいただいた方にも同様の年賀状を送ると良いです。

ただし、上司に年賀状で結婚報告をすることは失礼にあたります。相手の受け取り方によっては「新年の挨拶ついでに報告されている」と、誤解を招く可能性もあります。仕事の関係でお付き合いのある方には、特にマナーに気を配りましょう。

結婚報告の年賀状に使える文例

ここからは結婚式に列席していただいた方向け、列席できなかった方向け、目上の方向け、3つのシチュエーションに分けて実際に結婚報告の年賀状に使える文例を紹介します。

基本的には次の構成で成り立っています。
①新年のご挨拶:「謹賀新年」「明けましておめでとう」などの基本的な挨拶を書きます。
②感謝の言葉など:「昨年は私たちの結婚式にお越しいただき、温かい祝福の言葉をかけてくださって本当にありがとうございました」「おかげさまで新生活にも慣れ、楽しい毎日を送っています」など、結婚式に参加してくれたことへの感謝の気持ちを述べます。
③締めのご挨拶:「親しいお付き合いのほどよろしくお願いいたします」「幸多き一年になりますことをお祈り申し上げます」など、今後のお付き合いをお願いする言葉や、相手の幸せを願う言葉を書きます。
④日付:日付は省略されることも多いです。記載する場合は、「令和〇年 元旦」や「令和〇年1月1日」などと書きましょう。

結婚式に列席していただいた方向けの文例

結婚式に列席していただいた方には、新年の挨拶のあとに結婚式に来てくださったことに対する感謝の気持ちを述べましょう。親しい間柄であれば、結婚式での写真も添えるとよいでしょう。

新年おめでとうございます
昨年は私たち2人の結婚式にお越しいただきありがとうございました
おかげさまで夫婦として初めてのお正月を迎えることができました
皆様の温かい祝福を励みに素敵な家庭を築いていきたいと思います
本年が皆様にとってより良い年でありますように
令和〇年元旦

あけましておめでとうございます
昨年は大変お世話になりありがとうございました
また先日は私たちの結婚式にご出席いただきあらためて感謝申し上げます
おかげさまで二人で過ごす初めてのお正月を迎えました
今後ともどうぞよろしくお願いいたします
令和〇年1月1日

結婚式に列席できなかった方向けの文例

結婚式に列席していただいた方向けの文例と大きく変わりありませんが、「私たちは結婚しました」「2人で新しい人生を歩み始めました」など、簡単な結婚報告を添えるようにしましょう。

「ご報告が遅くなりましたが、昨年〇月〇日に結婚いたしました」「ご報告が遅くなりましたが」など、一言お断りを添えるとより丁寧です。

謹賀新年
私たちは昨年〇月〇日に結婚し 2人での新たな人生をスタートしました
これからは2人で力を合わせて 温かい家庭を築いていきたいと思いますので
ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください
本年もどうぞよろしくお願いいたします
令和◯年元旦

謹んで新春のお慶びを申し上げます
ご報告が遅くなりましたが 昨年○月○日に結婚いたしました
これからは2人 力を合わせて明るい家庭を築いてまいります
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
令和〇年1月1日

目上の方(上司、仲人、親戚)に向けた文例

目上の方への年賀状では、言葉遣いや基本的な年賀状のマナーに気を付ける必要があります。特に2文字以下の賀詞を使うことはマナー違反とされるため、「謹賀新春」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」など、四文字の賀詞や文章の賀詞を使うようにしましょう。

謹賀新年
昨年は私どもの結婚に際しまして 多大なご配慮をいただき誠にありがとうございました
未熟な2人ですが 今後もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
令和〇年元旦

結婚報告の年賀状で注意すべきポイント

日頃お世話になっている方々へかしこまって新年の挨拶をする年賀状には、相手へ失礼のないように書く必要があります。デザインや文章の構成が大まかに決まったら、次の5つのポイントにも注意をしましょう。

区切りを意味する『句読点』は使わない

「、」「。」の句読点は「区切り」を表すものです。「終わり」や「切れる」といったイメージを抱きやすい方が多く、年賀状に句読点を使うことは失礼にあたります。結婚報告を兼ねた年賀状では、幸せが途切れないことを願って「区切り」を意味する句読点の使用は控えましょう。

しかし、年賀状の文章を書く際、長文になってしまい、読みにくくなってしまう場合もあるでしょう。その場合は、スペースや改行をうまく使いバランスをとるのがポイントです。

縁起の悪い『忌み言葉』は避ける

「終わる」「無くす」「悪い」などといった言葉を「忌み言葉」といい、不幸を連想させるため、お祝い事では避けたほうが良いとされています。相手に不快な思いをさせないよう、年賀状では使用しないようにしましょう。

忌み言葉の中には「去る」が含まれる「去年」などうっかり使用してしまいそうな字もありますが、「旧年」や「昨年」などの言葉に言い換える必要があります。

重複表現は避ける

年賀状では、同じ意味の言葉を繰り返す、重複表現にも注意しましょう。

たとえば、「謹賀新年」と「あけましておめでとうございます」はどちらも賀詞なので、「謹賀新年 あけましておめでとうございます」と書いた場合は重複表現となります。

また、元旦や元日は、どちらも一月一日を指す言葉なので、「一月一日 元旦」や「一月一日 元日」も重複表現です。年賀状の末尾に日付を入れたい場合は、「令和〇年 一月一日」や「令和〇年 元旦」と書くようにしましょう。

相手に適した賀詞を使用する

賀詞には、「寿」「迎春」「謹賀新年」「あけましておめでとうございます」など、さまざまな種類があります。どれも新年を祝う言葉ではありますが、年賀状を送る相手によって使い分ける必要があります。

同僚や後輩へ送る年賀状にはどの賀詞を使用しても問題ありませんが、目上の方やお世話になっている方には、四文字や文章の賀詞を使用するのがマナーです。目上の方に文字数の少ない賀詞を送った場合は失礼にあたるため十分注意しましょう。

送る相手との関係性に合わせて内容を変える

年賀状を送る相手には、お世話になっている目上の方から気心がしれた友人まで、さまざまな関係性の方がいるでしょう。結婚報告を兼ねた年賀状の内容は、全員同じにするのではなく、相手との関係性に合わせて変えるようにしましょう。

たとえば、結婚式に出席してくれた方に対しては、あらためて感謝の気持ちを書き添えます。結婚のお祝いをいただいた方には、「新居で早速使わせていただいております」とお祝いに対するお礼の一言を書き添えると、より感謝の気持ちが伝わります。

マナーを守ることも大切ですが、相手の顔を思い浮かべながら、心の込もったメッセージを書き、相手にも喜ばれる年賀状を送りましょう。

結婚報告の年賀状におすすめのデザインの選び方

結婚報告の年賀状を送る場合は、結婚式の前撮りや結婚式当日、新婚旅行の二人のお気に入りの写真を使って結婚報告の年賀状を作ると良いでしょう。
写真あり年賀状にはいろいろなデザインやレイアウトがありますが、結婚報告を兼ねている場合は、ウエディング用のデザインを利用するのがおすすめです。
洋装には洗練された洋風デザイン、和装には厳かな和風デザインといった、写真の衣装に合わせてデザインを選ぶのもよいですね。

ただし、目上の方や仕事関係の相手に送る場合は、写真なしの方が良い場合もあるため注意が必要です。

年賀状での結婚報告、こんな時はどうする?

結婚報告といっても、結婚式の予定がない人や出産報告を同時にしたい人など、人によってさまざまなケースがあり戸惑うことも多いでしょう。ここでは、年賀状で結婚報告する際のありがちな悩みについて紹介します。

入籍済み、結婚式の予定なしの場合

近年は、入籍のみで結婚式は挙げないケースが増えています。しかし、結婚式を挙げる・挙げないに関係なく、近しい人やお世話になった方に対しては、きちんと結婚報告をすることがマナーです。

結婚式を挙げる予定はなくても、結婚したことを報告することで、今後も変わらないお付き合いをお願いする意思表示ができます。

結婚式の予定はないが、すでに親族のみで食事会をしたのであれば、「挙式の予定はありませんが 親族で食事会をいたしました」と一文付け加えても良いでしょう。

結婚と出産を報告したい場合

結婚と出産が同じ年となるケースもあるでしょう。どちらもおめでたいことなので、年賀状で結婚と出産を同時に報告しても問題ありません。

ただし、年賀状を送る相手との関係性によっては、いくつかの注意が必要です。

赤ちゃんの誕生は、家族にとって喜ばしいことであるため、年賀状には元気な赤ちゃんの写真を添えて報告したくなるでしょう。しかし、上司や取引先など目上の人に対して、写真入りの年賀状を送ることは失礼にあたる場合があるため注意が必要です。

また、出産はとても繊細な話題であり、さまざま事情で出産報告を手放しで喜べない方がいることを忘れてはいけません。おめでたい新年に相手に嫌な思いをさせてしまわないよう、年賀状で出産報告を兼ねる場合は、送る相手を慎重に判断する必要があります。

年賀状で結婚報告を行うときのポイント

年賀状で結婚報告をする場合も、年賀状のマナーに沿う必要があります。ここでは、年賀状で結婚報告を行うときに注意したいポイントについて解説をします。

賀詞と挨拶文は必ず書く

年賀状の目的は、新年の挨拶と日頃の感謝を伝えることです。年賀状で結婚報告をする場合も、まずは送る相手に合わせた賀詞と丁寧な挨拶文から書き始めましょう。

結婚についての報告ばかりを書き連ねてしまうと、自己中心的な年賀状になってしまいます。肝心な新年の挨拶がおろそかになってしまっては、相手に不快な思いをさせてしまう可能性もあるでしょう。

年賀状のメインは新年の挨拶であることを念頭におき、結婚については近況報告程度に書くようにしましょう。

差出人は連名で旧姓も書き添える

通常の年賀状は、夫婦でも単独の差出人として出すこともあります。しかし、結婚報告を兼ねた年賀状では、特別な理由がない限り、夫婦連名で出すのが一般的です。

世帯主のみフルネームを記載し、縦書きなら左隣、横書きなら下段に、配偶者の名前のみを記載します。

結婚後に苗字が変わった場合は、名前の横に小さめの文字で、旧姓をカッコ付けして記載するようにしましょう。旧姓を記載せずに年賀状を出した場合、相手は誰からの年賀状か判断できない可能性もあります。混乱を招かないためにも、旧姓は記載した方が親切です。

まとめ

年賀状での結婚報告はマナー違反ではありません。注意すべきポイントを押さえれば、誰でも簡単に結婚報告を兼ねた年賀状を作成することができます。写真付きの年賀状であれば、結婚式の思い出を共有でき、より印象深い年賀状になるはずです。しかし、文章やデザインなど、迷ってしまうことも多いでしょう。

しまうまプリントでは写真ありや写真なし、多彩なイラストや写真を使用した豊富なデザインがあり、自分だけのオリジナリティ溢れる年賀状の作成ができます。もちろん結婚報告向けのデザインもあり、結婚式の前撮りや当日の写真を入れることでより当日の雰囲気が伝わる年賀状になるでしょう。

例文も一緒にデザインされているものも多いので、文章選びに悩んだ時でも安心です。業界最安級の料金設定ながら高品質な仕上がりが実現できるのもポイントで、投函代行や宛名印刷など無料のサービスもあり、お得かつ簡単に年賀状を作成することができます。

年賀状での結婚報告を考えている方はぜひ活用してみてください。

この記事を書いた人

しまうまプリント年賀状担当スタッフ

2010年に年賀状印刷サービスを開始以来、数多くのお客様に愛され、しまうまプリントの会員登録数は500万人を突破!年賀状に関するあらゆる情報をわかりやすくお届けします。

よくあるご質問

年賀状で結婚報告をするとき、写真あり・写真なしどちらが良いですか?

結婚式に参加した方はもちろん、参加できなかった方にも、そのときの雰囲気を伝えられる『写真あり年賀状』
写真を入れない分、昨年お世話になった感謝の気持ちや新年の挨拶などの長い文章を入れられる『写真なし年賀状』

どちらにもメリットがありますので、写真をありにするかなしにするかは、送る相手に合せて選ぶのもおすすめです。

その他、こちらの記事内では結婚報告の年賀状に沿える文例などもご紹介しています。

結婚報告の年賀状にはどんな文例がいいでしょうか?

「私たちは昨年◯月◯日に結婚いたしました これからも二人で力を合わせて温かい家庭を築いていきたいと思います 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます」 このような文例はいかがでしょうか。
他にもこちらでいくつかご紹介しています。

さらに詳しい情報を見る