年賀状に忌み言葉はNG!NGまとめ&お役立ち豆知識もご紹介
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毎年、年賀状を作成する際、注意すべき点を思い出すのが大変で…という方も多いのではないでしょうか。
新しい1年を迎えるための挨拶状だからこそ、年賀状のルールやマナーを守って作成し、相手に喜んでもらいたいもの。
そこで今回は、年賀状でつい書いてしまう「忌み言葉」をはじめ、年賀状のNGや役に立つ豆知識を紹介します。
忌み言葉とは?
忌み言葉とは、忌みごとを連想させるため、信仰上の理由などから特定のシーンや場所で使用を控えるべき縁起の悪い言葉のことです。
年賀状でNGとされる忌み言葉ですが、忌み言葉の「忌み」には、次の6つの意味があります。
- 陰陽道による方角・日などの禁忌
- 遠慮がある・はばかる・忌み避けるべきとされること
- 穢れを避けて身を慎む
- 異常現象や神事などに対し戒慎を払う
- 人の死後・喪に服すべき期間など死の穢れに対する禁忌
- 出産や月経など血の穢れに対する禁忌
年賀状だけでなく、別れや不幸、不吉な出来事が重なることをイメージさせるため、結婚式や葬儀でも避けたほうがよいといわれています。
結婚式では、「別れる・離れる・飽きる」など、結婚生活の短さや離婚を連想させるため、スピーチや挨拶などで使わないようにしましょう。
また、葬儀では「死ぬ・四・九」などは、控えるべき代表的な忌み言葉です。受付での挨拶や弔辞、喪主の挨拶やお礼などでうっかり口に出さないようにしましょう。
ちなみに、「成仏できないこと」をイメージする仏教では「迷う・浮かばれない」など、死を永遠の安らぎのために神に召されると解釈するキリスト今日では、「ご冥福・往生」なども忌み言葉になります。宗派で忌み言葉が異なるため、注意が必要です。
以前より忌み言葉を気にする方は少なくなりましたが、冠婚葬祭の大事な場面で雰囲気が悪くならないよう配慮しましょう。
年賀状で使うべきではない忌み言葉
年賀状は、新たな1年を祝う挨拶状であるため、縁起の悪い忌み言葉は避けるべきです。特に、年賀状で無意識に使いそうな忌み言葉に「去」があります。
日常会話では、「去年」という言葉を何気なく使うことも多いと思いますが、年賀状では忌み言葉のひとつです。「旧年」または「昨年」などに言い換えましょう。
このほか、年賀状で使うべきではない忌み言葉には、以下の通りです。
<終わることを連想させる忌み言葉>
死、終、逝、倒、滅、別、壊、褪、離、朽、崩、割、破、枯、衰、失、無、去、流、散、閉、折
<ネガティブな印象を与える忌み言葉>
悪、嫌、負、重、薄、浅、消、疎、敗、飽、弱、冷、切、詰、寂
<痛みを連想させる忌み言葉>
血、痛、病、苦、悲
<宗教を連想させる忌み言葉>
魔、摩、往、戻、帰
「梨」「帰」「往」などの語は、忌み言葉と知らなければ使ってしまうかもしれません。
年賀状を作成する際は、これらの忌み言葉を使わないよう気をつけましょう。
年賀状の6つのNGとは?
忌み言葉のほかにも、年賀状を作成する際に注意すべきことがあります。この章では、年賀状の6つのNGについて説明します。
重複表現を用いるのはNG
忌み言葉のほかにも、年賀状では二重表現や二重賀詞を用いるのはNGとされています。
二重表現とは、同じ意味になる言葉を複数回使用することで重複してしまう表現のことです。
なかには、「好き好んで」「一番最後」など、確実に理解させたい・語調を整えたい・意味を強調したいなどの理由から修辞技法として用いることもないわけではありません。
しかし、年賀状の「一月一日 元旦」「一月元旦」などは重複表現になります。無意識のうちに使っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一方、二重賀詞は、年賀状などを書く際におめでたい言葉を多用することです。「謹賀新年」「賀正」などの賀詞の後、「あけましておめでとうございます」と文章をつなげると二重賀詞になるため、注意しましょう。
目上の方に短い賀詞を入れるのはNG
年賀状では、目上の方に短い賀詞を入れるのもNGです。祝意を表す賀詞には、口語調・漢語調・英文の3種類あり、受け取る方との関係性によって合わせる必要があります。
たとえば、親しい方に送る場合は英文や口語調の賀詞を入れれば親しみを込められます。後輩や友人に宛てた年賀状なら、1文字や2文字の賀詞を用いるのもよいでしょう。
しかし、目上の方に送る年賀状では、1文字の「賀」や2文字の「賀正」などの賀詞は相手への敬意を示す語が含まれていないため、失礼にあたります。
目上の方には、「恭賀新年」「謹賀新年」「慶賀光春(けいがこうしゅん)」「敬頌新禧(けいしょうしんき)」など4文字の賀詞を入れましょう。
また、「謹んで新春のお慶びを申し上げます」「あけましておめでとうございます」など、相手を選ばない文章の賀詞もおすすめです。
長すぎる文章を書くのはNG
そもそも文章は簡潔に書くもので、特に年賀状のようなはがきでは、長すぎると読み手に分かりづらくなります。
気持ちを込めようと丁寧な言葉を重ね、文章が長くなっていませんか。余計な言葉を省き、長いフレーズを端的な言葉に置き換えることで相手に伝わりやすくなります。
実際に年賀状を作成する前に、文章を下書きして見直してみましょう。
修正ペンを使用するのはNG
年賀状に修正ペンを使用するのもマナー違反です。昨今は、修正跡の目立たない高性能なものも市場に出回っていますが、特に宛名の修正は相手への敬意を欠き失礼にあたります。
書き損じた場合は、手数料を払えば郵便局で新しいはがきに交換してもらえますので、修正ペンを使わず新しく書き直しましょう。
句読点を使うのはNG
年賀状では、句読点を使うのもNGです。日本は筆文化だったこともあり、古くは句読点を用いる慣習がありませんでした。本格的に句読点が使用されたのは、文部省が「句読法案」を発表した1906年(明治39年)以降のことです。
また、年賀状は新たな1年を迎えるための挨拶を目的とするため、句読点で「区切りをつけない」との説もあります。
失礼にならないよう、句読点を用いずに1文字程度のスペースを設けるか改行するなど、相手が読みやすくなる工夫を取り入れましょう。
受け取ったのに返事を出さないのはNG
年賀状を受け取って返事を出さないのもNGのひとつです。
特に、年賀状を送らなかった方から受け取って、返事を書かないのは失礼にあたります。送り主に直接会った時に気まずい思いをしなくて済むよう、速やかに対応しましょう。
また、昨今はメールが主流になりつつありますが、年賀はがきを受け取った相手にはきちんとはがきで返事を書くのがマナーです。
相手が自分のために書いてくれたことを忘れず、気持ちを込めて返事を書きましょう。
知っておきたい年賀状の豆知識
ここまでは忌み言葉を含め、年賀状のNGについて説明しました。この章では、年賀状について知っておくと便利な5つの豆知識を紹介しましょう。
元旦までに届けるには?
元旦までに年賀状を届けるには、郵便局の受付期間中に投函する必要があります。例年は、12月15日〜12月25日です。
師走というように、毎年、年賀状の受付期間となる12月は忘年会やクリスマスなどイベントの多い季節。期限間際に焦らなくて済むよう、早めに年賀状の準備を始めましょう。
元旦に間に合わなかったら?
郵便局の受付期限の12月25日までに年賀状を投函できなかった場合は、元旦に間に合わない可能性があります。その場合は、松の内が終わるまでに届くように出しましょう。
郵便局の年賀状配達のスケジュール目安は下記の通りです。
年賀状をポストに投函する時期 | 年賀状が相手に届く時期 |
---|---|
12月14日以前 | 通常配送(送る地域によって翌々日または3日後) |
12月15日~12月25日 | 元日 |
12月26日以降 | 三が日以降 |
ただし、元日を除く土日と祝日は郵便局の配達はありません。年によっては、土日とお正月が重なって三が日に届かない場合もあり、注意が必要です。
年明けに投函した年賀状は、1月4日以降に配達されることが多いようです。特に、元旦に間に合わない場合は土日と重ならないか、相手に届くまでの日数を逆算しましょう。
喪中の時はどうする?
2親等までの親族が亡くなった場合は、喪中として年賀状を控えるのがマナーです。1親等と2親等では、下記のように喪に服する目安の期間が異なります。
- 1親等(父母・義父母・子ども・子どもの配偶者):12~13ヶ月
- 2親等(祖父母・孫・兄弟姉妹・兄弟姉妹の配偶者):3~6ヶ月
最近では、相手との関係性によって3親等以降であっても喪に服することもあれば、疎遠で同居していない場合は、2親等以内で喪に服さないこともあるようです。
喪中の場合は、11月〜12月初旬までに喪中はがきを送ります。年賀状の受付開始前の12月初旬ごろまでに喪中はがきが届けば相手も柔軟に対応できるため、早めに送りましょう。
また、諸処の事情で喪中はがきを送れなかった方は、1月7日(松の内)が明けて2月3日の節分の頃までに寒中見舞いを出しましょう。
裏面で注意することは?
年賀状の裏面には、5つの構成要素を入れましょう。年賀状は、賀詞・日付および氏名を入れるのが基本です。
しかし、送る相手やデザインによって、はがきの裏面を次の5つの要素で構成すれば、より丁寧な印象を与え、完成度も高くなります。
-
新年を祝う言葉(賀詞)
例:謹賀新年/あけましておめでとうございます -
お礼または挨拶
例:昨年中は大変お世話になりました -
送る相手の繁栄や健康を願う言葉
例:皆さまのご健闘とご多幸を心よりお祈り申し上げます -
今後についてお願いする言葉
例:本年もどうぞよろしくお願い申し上げます -
年号および日付
例:20●●年1月1日・令和●年元旦
写真を入れてもいい?
昨今は、写真入りの年賀状を送るご家庭も多いと思います。家族同士で関わりの深い上司や、長く親しい関係が続いている方に送る場合は特に問題ありません。
しかし、ビジネス向けの用途や目上の方に写真入りの年賀状を送るのは礼を欠くとされ、相手の心象を悪くすることもあるため、注意が必要です。
また、なかなか子どものできない方に家族や子どもの写真を送れば、相手を傷つけてしまいます。
写真入りの年賀状は、送る相手やシーンを選び、遺影を連想させないよう黒枠を使わないなどデザインにも配慮しましょう。
まとめ
年に一度、新たな1年を祝うための年賀状。忌み言葉や今回ご紹介した6つのNGを避け、元旦に届くよう早めに準備しましょう。
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