コロナ収束後の年賀状は?気をつけたいマナーとおすすめ文例をご紹介
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2023年に感染症法上の位置づけが第5類へと移行された新型コロナウイルス 。それまでの3年あまりは、お正月やお盆の帰省を控えた方も多かったのではないでしょうか。
今もなお、完全に終息したとはいえないこともあり、年末が近づくにつれて気になるのが年賀状の文面です。
そこで今回は、コロナ禍の収束後、年賀状を送るのであればどのような文面がふさわしいのか、パターン別の文例とともにご紹介します。
コロナ禍の年賀状はどうしてた?
新型コロナウイルス感染症が国内ではじめて確認されたのは、2020年1月末でした。
よくないことが起こっている最中に年賀状を出すことにためらいを感じた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、当時はコロナ禍だからこそ、年賀状を送ったというケースもあったようです。参考までに、コロナ禍に実施された年賀状事情のアンケートの結果を紹介します。
例年は送らないが、コロナ禍だからこそ送ったという声も
日本トレンドリサーチが2021年11月に実施した「年賀状に関するアンケート」では、2022年の正月に年賀状を送るという人は57.5%でした。
SNSの普及などにより年賀状を出さなくなった人が増えているとは言え、年賀状を送る人は過半数を超えました。
また、「例年は年賀状を送っていないが今年は送る」という方は7.8%で、「なかなか会えない人たちに年始のご挨拶をしたいから」、「疎遠になっている人の安否が気になるから」などの理由で送るケースが多かったようです。
コロナ禍が収束した今こそ年賀状を送ろう
ここ数年は、コロナ禍を理由に年賀状を送るのを控えたほうがよいと考えていた方もいらっしゃるかもしれません。
ようやく収束した今こそ、年賀状が喜ばれるのではないでしょうか。
2020年から約3年半にわたるコロナ禍で人付き合いが希薄になってしまった昨今は、年賀状をもらって元気づけられると感じる方のほうが多いかもしれません。
家族写真付きの年賀状や工夫を凝らしたもの、手書きのメッセージが書かれたものなど、それぞれに個性豊かな年賀状はもらうと嬉しいものです。
遠くで暮らしている家族や親戚はもちろん、なかなか会えない友人やたまに連絡を取る知人など、普段SNSやメールでやりとりしている方にも、今年は年賀状を送ってみましょう。
年賀状で気をつけたい漢字や言葉
年賀状の書き方には宛名面、裏面ともに一定のルールがあり、その中でも気をつけたいのが漢字や言葉のマナーです。
新年はおめでたいイベントですが、年賀状を送る際はしっかりマナーを守りましょう。
忌み言葉を避ける
基本的に年賀状には、縁起の悪さを連想させる「忌み言葉」と呼ばれる言葉は、コロナ禍に限らず避けるようにしましょう。
忌み言葉はマイナスの意味合いを持つ言葉で、例として死を連想させる(終わる、無くす、滅びる)、不幸を連想させる(悲しむ、割る、飽きる)、別れを連想させる(去る、消える、帰る)などが挙げられます。
そのほかにも「落ちる」、「壊れる」、「切れる」、「失う」、「衰える」、「離れる」、「倒れる」、「病む」、「崩れる」、「枯れる」、「破れる」なども忌み言葉にあたります。
前年の出来事を伝える際についつい使ってしまったり、知らず知らず使ってしまっていたりすることもあるため、改めて注意してみると良いでしょう。
忌み言葉そのものはもちろん、これらの漢字が含まれる言葉も使わないように気をつけましょう。
例えば「去年」という言葉には悪い意味はありませんが、「去」という漢字が使われており、年賀状の文面で使用する際には「旧年」や「昨年」といった言葉に置き換えるのが望ましいとされます。
句読点の付け方
もう一つ気をつけたいのが句読点の付け方です。
年賀状には、「、」や「。」といった句読点を付けてはいけないというマナーがあることはご存じでしょうか。
通常の手紙であれば句読点を付けることになんら問題はありませんが、お祝い事の文書に当たる年賀状において、句読点はふさわしくないとされています。
句読点は「終わり」や「区切り」を意味し、「相手とのお付き合いに区切りを付ける」という意味が含まれてしまうためです。
また、現代は読みやすさが重視され、日本語でも句読点が使われていますが、昔の日本には句読点を打つ慣習がなかったため、その文化の名残も影響しています。
特にビジネス上の付き合いがある取引先や仕事上のお客様、上司、先輩、など目上の方への年賀状では、句読点は避けるようにしましょう。
句読点がないと読みにくい場合もあるかもしれませんが、年賀状では文節の区切れで改行をしたり、1文字分空白をいれたりして読みやすい文章を心がけましょう。
コロナ禍が収束したからこそ気を付けたい年賀状のマナー
コロナ禍で多かれ少なかれ影響を受け、環境が一変してしまった人も少なくありません。
そのような事情も考慮し、コロナ禍が収束してしばらくの間は、通常の年賀状のマナーに加えて、祝い言葉や言い回しなどにも気をつけましょう。
祝い言葉を避ける
お正月は本来であればおめでたい出来事で、通常であれば「あけましておめでとうございます」「寿」「賀正」「謹賀新年」などと書く人も多いのではないでしょうか。
しかし、コロナ禍が収束しても、年賀状で正月を祝いたい気分ではない方や病気にかかっている方、体調を崩している方もいらっしゃるかもしれません。
場合によっては気分を害してしまう可能性もあるため、祝い言葉は避けた方がよいとされます。
祝い言葉は年賀状の定番の文言ですが、コロナ禍で影響を受けた方の心情を察し、状況に応じて使い方を工夫しましょう。
「コロナ禍」は年賀状に入れるとマナー違反?
自身の近況を伝える際についつい使ってしまいがちなのが「コロナ禍」という言葉です。
これまで何気なく使っていたと思いますが、「禍」という漢字にも思いがけない災難やよくない出来事を表す意味があるため、年賀状では使用を避けるのが望ましいとされています。
コロナ禍のことを年賀状に書く際は、直接的な表現を避け、「禍」という漢字を使わずに表現するとよいでしょう。
年賀状は、コロナ禍が収束した後も、一年なかなか会えなかった方や連絡が疎かになってしまった方に挨拶できる貴重な機会です。
新型コロナウイルスの影響を受けた人に対してはねぎらいの言葉や体調を気遣う言葉を添えるなど、受け取った相手の気持ちに配慮した言葉選びがしたいですね。
コロナ禍が収束した後の年賀状のおすすめ文例
実際に、コロナ禍が収束した後に年賀状を書くとなると、どのような文面にすればよいか悩んでしまうという方も多いかもしれません。
最後に、コロナ禍の収束後に出す年賀状ではどういった文面がふさわしいのか、おすすめの文例をご紹介します。
送る相手や書きたい内容別にまとめていますので、年賀状を書く際はぜひ参考にしてください。
今回ご紹介している文例の一部は「しまうまプリントの年賀状印刷」に定型文として登録されています。文例に悩んだ際はぜひ使ってみてくださいね。
健康を願う文例
新型コロナウイルスに限らず、お正月は体調を崩しやすくなる時期でもあるため、相手の体調を気遣い、健康を願う文面を添えられると素敵ですね。
ようやくコロナも収束しましたので
おちついた生活を取り戻せるよう
お互い気をつけて過ごしましょう
今年こそは健康で幸せの多き一年となりますように
健康のありがたさを感じる日々ですね
〇〇様のご健康を祈っています
思うように会えませんが決して無理はせず
体調にはくれぐれも気をつけてください
今年こそ元気な姿でお目にかかりたいものです
寒さにも負けずお互いがんばりましょう
また会えることを願う文例
コロナの影響で疎遠になってしまった人や、なかなか会えなくなってしまった人に、年賀状を通して会いたい思いを伝えるのも良いでしょう。
20●●年が皆様にとってよい年になり
また笑顔でお目にかかれますよう 皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします
例年になくお目にかかれる幸せを感じた年でもありました
本年も倍旧のご指導を伏してお願い申し上げます
家族一緒に過ごす時間が多くなり、絆の深まった一年でした
〇〇様にもまた元気な姿でお会いできますことを楽しみにしております
なかなか会えない日々が続いております
今年こそはぜひ直接お目にかかりたいですね
すっかりご無沙汰しておりますが お変わりありませんか
コロナもおちついたことですし
ゆっくり会いたいものです
ビジネス向け文例
ビジネスの相手の中にはコロナ禍の影響で業績が思わしくなかったり、休業を強いられたりした企業もあるかもしれません。
句読点や誤字にも特に気をつけ、取引先の発展をお祈りする文章を添えましょう。
新型コロナの影響で皆さまとお会いできずもどかしい数年が続きました
ようやく状況がおちつきましたので またゆっくりお話ししましょう
なかなか貴社へお伺いできず申し訳ございません
一日も早くお目にかかれる日が訪れますことを心待ちにしております
未曾有の状況が続き お疲れのことと存じ上げます
貴社の益々のご発展とご健勝をお祈りしています
ようやくコロナが収束しましたが 私は今もテレワークで頑張っています
今年はまたお仕事でご一緒できるよう願っております
新型コロナウイルスもようやく一服の兆しが見られほっとしています
今年はお互いに飛躍の年にしましょう
親戚向け文例
コロナ禍で思うように顔を見せられなかった親戚には、写真とともにメッセージを送ると喜ばれます。
ちょっとした報告や家族の近況を手書きで添えるのも良いでしょう。
ここ数年はコロナの影響もあり 年末年始の帰省を控えておりました
お盆には家族みんなで帰省したいと考えています
来春長男が小学校に入学します
また元気な姿でお目にかかれるのを楽しみにしています
ご無沙汰しております
ようやくコロナもおちつきましたので 子どもたちと一緒に帰省できればと思っています
プライベート向け文例
親しい友人相手の年賀状であっても、コロナ禍の収束後は文面に気をつけ、相手に配慮する文章を加えるとよいでしょう。普段会えていない方には、「そろそろ会いたい」と伝えるのもよいですね。
コロナがようやく収束しましたがお元気ですか
そろそろオンラインではなく外で飲みましょう
元気にしていますか
今年は元気な姿で会えますように
私は今も在宅勤務が続き あまり外にも出ていません
今年こそは一緒に〇〇しましょう
いつも相談に乗ってくれてありがとうございます
〇〇もコロナや風邪に気をつけて過ごしてください
今年こそは一緒に旅行したいですね
そのためにもお互い元気で過ごしましょう
まとめ
新型コロナウイルス感染症が収束してもなお、マスクの着用やアルコール消毒など、一部では依然としてコロナ禍に取り入れられた生活様式が続いています。
2023年に感染症法上の第5類へと移行されたのを機に、お正月の外出などのおめでたいこともようやく解禁されました。
しかし、なかには未だに素直な気持ちでお祝いできないという方もいらっしゃるかもしれません。
だからこそ、普段あまり連絡を取っていない方や遠くにいる家族や知人、友人からもらう年賀状は嬉しいもの。
これから出す年賀状も、相手の健康を思い、また元気な姿で会いたい気持ちを伝えるなど、受け取る方への気遣いはコロナ禍の時と同じです。
ここ数年で人との関係が希薄になったと感じていたら、今年は年賀状を送ってみませんか。
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