年賀状を書き損じた時は交換できる?手数料や期限などの対処法

公開日:2019年11月29日
更新日:2023年2月3日

年賀状を作成していて、宛名やメッセージを書き間違えてしまった…といったミスをすることは少なくありません。
一般的な便せんとは異なり、年賀はがきは1枚60円以上する物なので、書き損じたはがきをそのまま廃棄してしまうのはもったいないところです。

そこで今回は書き損じの年賀状を有効活用する方法をまとめました。すでに書き損じはがきを持っている方も、これから年賀状作成に取りかかる方も、万一のためにぜひ参考にしてください。

書き損じた年賀状を修正して出すのはNG!書き損じた年賀状は交換できる!

最近はデザイン面、宛名面ともに手軽に印刷できるようになったので書き損じのリスクは減りましたが、一言添え書きする際などに誤字・脱字してしまう可能性はゼロではありません。

1文字抜けた、あるいは間違ったくらいなら、修正液や修正テープを使ってごまかせるのでは?と思われるかもしれません。しかし、どんなにきれいに修正したつもりでも、改めて見直すと修正した箇所だけ周囲から浮いているのが一目でわかります。

年賀状は新年を迎えて初めてのご挨拶ですので、書き損じたはがきを修正してそのまま出すのは失礼になってしまいます。たとえ友達宛であっても「親しき仲にも礼儀あり」といいますので、1文字でも書き損じたら新しく書き直したほうがよいでしょう。

特に宛先や宛名を間違えてしまった場合、修正して出すのはNGです。

本来、年賀状は日頃交流があったりお世話になっている人に挨拶するための書状ですが、書き損じはがきを送るとかえって失礼になってしまうため注意しましょう。

未使用・書き損じた年賀状の交換方法と手数料・期限について

書き損じた年賀状は廃棄するしかないのか…というと、そんなことはありません。実は書き損じた年賀状は、所定の手数料を支払うことで新しい年賀状に交換することができます。
書き損じた場合は、新しいはがきと交換してもらって書き直すとよいでしょう。

交換場所

郵便局の郵便窓口

郵便局の「郵便窓口」に持っていくと交換できます。
ゆうゆう窓口では交換対応を受け付けていないため、ゆうゆう窓口以外の郵便窓口の営業時間に持っていきましょう。

交換手数料

1枚当たり5円
※2023年4月1日から、1回あたりの交換請求枚数が100枚以上の場合は1枚あたり10円の手数料がかかります。

交換には1枚5円の手数料が発生しますが、新しい年賀状を買い直すよりは断然お得です。

交換期限

1月上旬頃(その年の年賀はがきの販売期間による)

その年の年賀はがき販売期間中であれば、書き損じた年賀はがきを新しい年賀はがきと交換してもらえます。
前年度までの年賀はがきを今年の年賀はがきに交換することはできませんので、年賀はがきに交換したい場合は必ずその年の販売期間内に交換するようにしましょう。

書き損じ以外にもこんな場合は交換可能!

書き損じ以外でも印刷ミスをしたり、年賀状の種類を間違えたりなど、年賀状の準備ではさまざまなトラブルがつきものです。あるいは、多めに購入してしまった、事情により使用できなくなったなどで、手元に残ってしまうケースもあるでしょう。

使用できなくなった年賀状をそのままにしておくのはもったいないですよね。ここでは、書き損じ以外で使えなくなってしまった年賀状について、交換可能なケースをいくつか紹介します。

新しい年賀状への交換期限、その他交換できる種類や内容についてもそれぞれ異なりますので参考にしてください。

喪中になってしまった場合

近親者のご不幸による喪中・服喪になった場合に限り、購入済みの年賀はがきを手数料なしで他のものに交換することができます。
郵便局の郵便窓口で服喪であることを申し出、専用の書類に記入することにより交換ができますので、購入済みの年賀状を破棄しないようにしてくださいね。

・通常切手(弔事用切手を含む)
・通常はがき
・往復はがき
・特定封筒(レターパックプラス・レターパックライト・スマートレター)
・郵便書簡(ミニレター)

購入する年賀状の種類を誤ってしまった場合

普通の年賀状とインクジェット用の年賀状を間違えて買ってしまったなど、種類を誤って購入してしまうケースもあるでしょう。その場合、基本的には郵便局で購入予定だった種類の年賀状と無料で交換が可能です。

無料交換は、未使用かつ無地やインクジェット紙など普通の年賀状のみです。また、当年度発行同士で別の種類の年賀状と交換するのが原則であるため、交換する場合は、年賀状の販売期間内に対応する必要があります。

なお、普通の年賀状とは別の広告付や寄付金付、オリジナルの年賀状は無料交換の原則対象外となるので注意が必要です。また、地方版の年賀状は、その販売地域の郵便局でのみ交換が可能となっています。対象外の年賀状でも、絵柄が違う場合は無料交換が可能なときもあるので、最寄りの郵便局で確認してみると良いでしょう。

古い年賀状が余ってしまっている場合

使用しなかった古い年賀状を、そのまま保管している方も多いのではないでしょうか。残念ながら今年度分の年賀状との交換は対象外となってしまいますが、所定の手数料を払えば、常時販売している新品のはがきや切手との交換が可能です。

書き損じはがきと同様で、手数料ははがき1枚あたり5円です(2023年4月1日から、交換枚数が100枚以上の場合は1枚あたり10円)。ただし、2018年以前や2019年の価格改定前の年賀はがきを交換する場合に注意点があります。2018年以前の年賀はがきは52円、2019年は62円で販売されていたため、交換する場合は、手数料の他に現在のはがきの値段(63円)である差額分(2018年の年賀はがきの場合11円、2019年の年賀はがきの場合1円)を支払う必要があります。

印刷ミスをしてしまった場合

最近では自宅のプリンターを使用し、自分で印刷して年賀状を作る方も増えてきました。その場合、印刷ミスなどのトラブルが生じることがあるでしょう。その場合も、書き損じた年賀状と同様に郵便局での交換ができます。

新品の年賀状が必要な場合は、郵便局で年賀状の販売期間内に限り、1枚あたり5円(2023年4月1日から、交換枚数が100枚以上の場合は1枚あたり10円)の手数料を支払えば交換ができます。販売期間が過ぎた場合や年賀状が必要ない場合は、常時販売している通常のはがきや切手などに交換することも可能です。

郵便局の窓口で新しい年賀状以外に交換してもらえるもの

書き損じた年賀状は郵便局の窓口まで持っていくと、所定の手数料を支払うことで年賀状以外にもさまざまな物に交換してもらえます。
ただし、現金や印紙に交換することはできません。
以下に、書き損じ年賀状と交換できる物と手数料を種類別にまとめました。

通常はがき

親年賀はがきの販売期間を過ぎた後や、新しい年賀状を必要としない場合は通常のはがきに交換することが可能です。

年賀状は松の内(1月7日頃)までに送るものなので、何らかの事情で年賀状を出すのが遅れた場合は通常のはがきを使用して寒中見舞いを出すのが一般的です。

正月中に年賀状を出しそびれた方は1枚あたり5円(2023年4月1日から、交換枚数が100枚以上の場合は1枚あたり10円)の手数料を支払って通常のはがきに交換し、寒中見舞いを出すとよいでしょう。

往復はがき・郵便書簡(ミニレター)

郵便書簡(ミニレター)とは、封筒と便せんと送料がセットになったアイテムのことです。
25gまでの薄くて軽い紙片状のものなら郵便書簡で送れるので、チケットや写真などを送付する予定がある方は郵便書簡に交換して有効活用しましょう。

スマートレター

スマートレターとは、A5サイズ、1kgまでなら全国一律料金で送ることができる封筒です。スマートレターに収まるものであれば、信書を含む色々な物を送れるので、手軽な郵便サービスとして活用されています

スマートレターの料金は180円なので、お年玉付き年賀状(63円)と交換する場合、1枚5円の手数料を差し引いたうえで、差額の122円を窓口で支払えばスマートレターと交換してもらえます。※2023年4月1日から、1回あたりの交換請求枚数が100枚以上の場合は1枚あたり10円の手数料がかかります。

レターパック

レターパックはスマートレターよりさらにサイズの大きい物を送れる封筒で、A4サイズ・4kgまでの物なら全国一律料金で送付できます。

レターパックにはA4サイズ・4kg以内なら厚さに関わらず利用できるレターパックプラスと、厚さ3cmまでに制限されているぶん、料金が安く設定されているレターパックライトの2種類があります。

レターパックプラスは520円、レターパックライトは370円なので、書き損じた年賀状はがきと交換する場合は手数料5円を差し引いたうえで、レターパックプラスの場合は462円、レターパックライトの場合は312円の差額を支払うことで、各種レターパックを入手することができます。※2023年4月1日から、1回あたりの交換請求枚数が100枚以上の場合は1枚あたり10円の手数料がかかります。

切手・ゆうパック送料

はがきは使わないけれど手紙のやり取りをする…という方は、書き損じ年賀状を切手に交換しましょう。

書き損じた年賀状を交換するうえで注意しておきたい3つの点

1. 料額印面が汚れている物は無効となるので注意

書き損じた年賀状はイラストの失敗、宛名の誤字などミスの内容にかかわらず交換してもらえますが、料額印面が汚れている物などに関しては無効となるので注意が必要です。
料額印面とははがきや郵便書簡などの郵便物の料金を表す部分のことで、たとえば年賀状なら宛名面の左上に印刷されている切手のようなマークが料額印面に該当します。

2. お年玉付き年賀はがきなら当選番号確認後の交換がベスト

お年玉付き年賀はがきの当選権利ははがきを受け取った人のみ有効と思われがちですが、実は書き損じはがきの所有者でも当選すれば賞品を受け取れます。

賞品はその年によって異なりますが、現金、ふるさと小包、お年玉切手シートなどいろいろな物が用意されているので、当選番号を確認してから交換を検討したほうがよいでしょう。

ただ、お年玉賞品の当選番号は例年1月中旬頃に発表されるので、新しい年賀状に交換して書き直したい方は当選番号の発表を待たずに交換する必要があります。

3. 未使用の年賀状でお年玉当選したときの対処法

未使用の年賀はがきが当選した場合も、賞品と引き換えることができます。
私用済みの年賀はがきを賞品と引き換える場合は、運転免許証や健康保険証などの本人確認証明書が必要ですが、未使用のはがきの場合は証明書も不要です。

郵便局での交換以外の活用方法

書き損じてしまった年賀はがきを、はがきや切手以外に交換したい人も多いでしょう。手元にある使用できなくなった年賀はがきが、無駄にならずさらにお得になれば嬉しいものです。

書き損じはがきを郵便局での交換以外で活用する方法は、主に3つあります。しかし、注意すべきポイントも抑えないと、逆に損をしてしまったり、トラブルになる場合もあります。ここでは、書き損じはがきの郵便局での交換方法以外の内容と、注意点を解説します。

金券ショップでの買取

金券ショップへ買取を依頼する場合は、はがきへの交換ではなく現金に換えたい場合に有効です。金券ショップによっては、未使用のはがきのみの買取になる場合もありますが、書き損じた年賀状でも状態によっては買い取ってもらえる可能性があります。

買取相場は時期によって異なりますが、大体1枚25〜41円(バラの場合で、2022年11月現在の価格)です。古くなるほど買取価格は減少していくので、早めに金券ショップへ持っていくようにしましょう。

フリマアプリで売る

書き損じ年賀状をフリマアプリに出品する場合も、現金に換えたい場合に有効です。しかし、手数料や送料がかかったり、出品の最低金額が決められている場合が多いため、まとまった枚数がある場合に活用すると良いでしょう。

宛名面を手書きで記載した際に書き損じてしまったものなど、個人情報が記載されているものは出品禁止としているフリマアプリが多いため出品しないようにしましょう。出品する場合は未使用の年賀状が無難です。

懸賞用のはがきとして使う

書き損じた年賀状は、懸賞用の応募はがきとして使用可能です。はがきや切手に交換する予定がない場合や、近くに金券ショップがない場合などにおすすめの活用方法でしょう。しかし、使用するには注意点があります。

年賀状を応募はがき用で使用する場合は、宛名面の「年賀」の朱書き部分を黒のボールペンを使用し二重線で消しましょう。

書き損じた年賀状と送付済みの年賀状の見分け方

送付済みであるかないかを区別するものとして、通常のはがきには「消印」が押されています。しかし、お正月に届けられる年賀状には消印が押されていません。年賀状のシーズンは郵便局も忙しい時期、消印を省くことで作業効率を上げるためです。

実は、配達された年賀状には消印の代わりに私たちには見えないバーコードが押されています。特殊なインクを使用しており、ブラックライトを当てると浮かび上がる仕組みで、郵便局員はこのバーコードで配達されたかどうかを判別しています。

書き損じの年賀状は交換できますが、使用済みのものはもちろん交換は不可能です。郵便局員は見えないバーコードで、配達済みかどうか確認し不正を未然に防止しています。

年賀状の消印はいつから無いのか

郵便制度が始まったのは明治4(1871)年3月1日からといわれています。その後、戦争の影響で年賀郵便が廃止となりましたが、昭和23(1948)年に年賀郵便制度が再開された翌年、戦後の復興を願って「お年玉付年賀はがき」が開始されました。

現在の年賀状のスタイルが構築された大きな出来事でしたが、その分年賀状の取り扱いが増加しました。郵便局員の作業量を減らし、配達スピードを上げるため昭和36(1961)年に年賀郵便の消印が省略されたという歴史があります。同年に、今ではおなじみの、年賀はがきの料額印面(切手のような部分)の下に丸型の消印に似たマークが印刷されるようになりました。

例外で年賀状に消印を押されることがある

年賀状は松の内を過ぎると、通常のはがきと同様に扱われ消印が押されてしまうようになります。松の内とは、玄関前に門松が飾られている期間のことを指し、元旦から1月7日までのことです。松の内を過ぎた1月8日以降に投函された年賀状には、消印が押されてしまうため注意しましょう。

年賀状は松の内の期間までに相手に届くよう投函することがマナーとされています。もし、年賀状を出すのが遅くなってしまったりと、松の内を過ぎて年始の挨拶をしたい場合は、寒中見舞いで出すようにしましょう。

また、年賀状は12月15日から受付が開始されます。それ以前に出してしまうと、消印が押されてしまったり、お正月前に相手に届いてしまう可能性もあるため注意しましょう。

まとめ

印刷された年賀状が増えてきましたが、宛名や通信面に一言手書きで添える方も多いでしょう。気持ちを込めて丁寧に書いているつもりでも、さまざまな方に送る年賀状作成、書き損じることは誰にでもあるものです。

書き損じはがきは、手数料はかかってしまいますが、郵便局で交換することで、新しく買い直すよりもお得になります。新しい年賀状に交換する場合は、販売期間内に限られるため、余裕をもって早めに交換するようにしましょう。
また、現金へ換えることや、懸賞への応募はがきとして再利用する方法もあり、活用方法はさまざまです。年賀状として使用出来なくなっても、処分はせず、自分に合った活用方法を試してみてはいかがでしょうか。

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よくあるご質問

書き損じた年賀状を修正して送ってもいいのですか?

年賀状は新年を迎えて初めてのご挨拶ですので、書き損じたはがきを修正してそのまま出すのは失礼になってしまいます。
たとえ友達宛であっても「親しき仲にも礼儀あり」といいますので、1文字でも書き損じたら新しく書き直したほうがよいでしょう。

書き損じた年賀状はどうしたらよいですか?

実は書き損じた年賀状は、所定の手数料を支払うことで新しい年賀状に交換することができます。
こちらの記事内では、年賀状以外にも交換できるアイテムや、交換する時の注意点などをご紹介しています。

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