私製はがきを年賀状にするには切手が必要!注意点と年賀郵便切手について解説

公開日:2019年11月29日
更新日:2025年10月10日

年賀状を送る際、通常の年賀はがきには切手を貼る必要はありませんが、私製はがきを使用する場合は切手が必要です。
私製はがきには切手が印刷されていないため、郵便料金分の切手を貼る必要があります。
私製はがきを年賀状として使用する際は、はがきの宛名面に朱筆で「年賀」と記載する、サイズと重さを規定内に収める(長辺14~15.4cm、短辺9~10.7cm、重さ2~6g)といったポイントに注意しましょう。

年賀状を送る際は、年賀はがきを用いるのが一般的です。年賀はがきには切手を貼る必要はありませんが、私製はがきを年賀状として送るにはどうすればよいでしょうか。

今回は、私製はがきを年賀状として発送する際に使用できる「年賀郵便切手」と、その特徴について詳しく解説します。

年賀状に郵便切手を貼る必要があるのはどんな時?年賀はがきとの違いをご紹介

はがきには2種類ある

はがきには次の2種類があります。

郵便はがき

郵便局で販売されていて、切手がはがきに印刷されているものを指します。よく年賀状で使用される「お年玉付年賀はがき」もこちらに含まれます。

私製はがき

主に個人や企業などが作成したはがきで、切手を貼って送る必要があります。
はがきは第二種郵便物に該当し、通常85円の切手が必要になりますが、郵便はがきとして扱われるためにはいくつかのルールが決められています。
私製はがきの規格がこれらのルールから外れてしまうと、別途料金が発生してしまうことになるため注意が必要です。

ルールについての詳しい内容はまた後ほど説明します。

私製はがきを年賀状にするのはどんなとき?

まず、私製はがきを使って年賀状を送ることはマナーとしてふさわしくないのでは?と心配されるかもしれませんが、結論からお伝えすると特に問題はありません。

年賀状を送りたい時に、従来のお年玉付年賀はがきが売り切れなどで手に入らない場合もあるでしょう。
また私製はがきは、デザインや紙の質感など、他の年賀状とは違う特別感を演出することができます。
思い入れのあるポストカードや、デザインなどの面でオリジナリティが高い年賀状は、受け取る人の印象にも残りやすく、私製はがきの魅力と言えます。
年賀はがきではなく、私製はがきを年賀状とする際は、前述の通り「年賀郵便切手」を使用して送りましょう。

年賀郵便切手の2つの特徴

年賀郵便切手の特徴は、次の2つです。

年賀郵便切手(寄付金 お年玉くじなし)

85円切手と110円切手の2種類あります。
85円切手:シール式、シート購入の場合1シート50枚(4,250円)で販売
110円切手:のり式、シート購入の場合1シート10枚(1,100円)で販売

販売期間は2025年10月30日(月)~2026年1月9日(金)となっています。

寄付金付お年玉付年賀郵便切手

88円切手と113円切手の2種類あり、各切手に3円分の寄付金が含まれています。

88円切手:のり式、シートで購入の場合1シート20枚(1,760円)で販売
113円切手:のり式、シートで購入の場合1シート20枚(2,260円)販売

販売期間は年賀郵便切手と同じです。
お年玉付きのため、切手の上部に抽選番号が表示されているほか、お年玉抽選日(令和8年1月19日)やお年玉のお渡し期間(1月20日~7月21日)も記されています。

令和8年用の年賀切手デザイン

令和8年用年賀郵便切手は、川崎巨泉画・尾張一の宮真清田神社古型俵馬と新品三春駒が採用されています。

川崎巨泉とは明治末期から昭和にかけて活躍したおもちゃ絵画家で、彼の残した5,000種類以上のおもちゃ絵から、来年の干支にちなんだ「午」の絵が選ばれています。
いっぽう令和8年用の寄付金付お年玉付年賀郵便切手は、梅の花をあしらった飾り馬の絵柄で新年の華やぎが感じられるデザインです。

私製はがきを年賀状として出す際の注意点

年賀状を元日に届けるためには、郵便局の引受期間である12月15日~12月25日の間に投函する必要がありますが、私製はがきはそのまま投函したとしても年賀状として扱われません。

さらに郵便はがきは第二種郵便物に入ります。私製はがきで85円切手を貼って送るためには、第二種郵便物であるためのさまざまな規定があります。
規定外の私製はがきで年賀状を送った場合、相手に届かず差出人の元に戻ってくることもあれば、切手の不足額が送り先に請求されてしまうといったケースもあるため、注意が必要です。

ポストへ投函する前に郵便局の窓口で事前に確認することも大切ですが、まずは私製はがきで年賀状を出す際の注意点をあらかじめ押さえておきましょう。

1.朱筆の「年賀」を忘れずに

私製はがきに年賀郵便切手を貼って「年賀状」として投函する場合、切手直下のような目立つ場所に、必ず朱筆(赤文字)で「年賀」と記載しましょう。
この文字を記載していないと、年賀状として出したつもりであっても、普通郵便として扱われ、元旦よりも前に配送されてしまいます。
年賀郵便切手を貼って送っていても、この工程は必要になります。また、通常の郵便はがき(年賀はがきを除く)を使って送る場合も同じです。

2.年賀状のサイズに合わせる

私製はがきを年賀状として使用する場合は、サイズと重さを把握しておきましょう。これを見落とすと年賀状としては投函できません。

私製はがきを年賀状として出すなら、次のサイズにしましょう。

・長辺 14cm~15.4cm
・短辺 9cm~10.7cm
・厚さ 郵便はがきと同等以上
・重さ 2g以上6g以内

これらを超えると、年賀状ではなく定型郵便物・定形外郵便物として扱われるため、別途切手が必要です。

3.長方形以外はNG

ハート型のような形状や正方形のポストカードにしたり、はがきの一部をおしゃれにくり抜いた加工を施すと、はがきとして扱ってもらえず、別途料金がかかってしまいます。
また、はがきの角を丸く加工することもミリ単位の規定があるためおすすめしません。

4.表面に「郵便はがき」の文字を記載する

私製はがきを発送するためには、はがき表面の上部中央などに、「郵便はがき」という文字を記載する必要があります。
「郵便はがき」の文字色は黒でも支障はありませんが、わかりやすさを考慮して赤文字で記載するほうがよいでしょう。

英語の場合は「POSTCARD」と記載します。

表示がない場合は手紙(第一郵便物)として扱われるため、注意しましょう。

5.宛名面に入れるメッセージは半分まで

宛名面には送り先の情報が記載されています。そのためメッセージやイラストを載せる場合、用紙の1/2以内に収めるように決められています。
はがきの色も、白や淡い色を使用するようにします。濃い色のはがきを使う場合は、宛名ラベルで対応すると良いでしょう。

6.切手は長辺35㎜、短辺70㎜の範囲に貼る

切手を貼る位置は長辺から35㎜、短辺から70㎜以内を目安に貼ります。また、はがきが縦の場合は左上、横向きの場合は右上に貼るようにしましょう。

7.切手の寄せ集めはNG

私製はがきの年賀状が通常の切手で送れない場合は、不足分の切手を貼る必要があります。一度の郵便で切手の枚数に制限はないものの、マナーという面からみると、できるだけ少ない方が良いでしょう。
少額の切手を寄せ集めて貼られたはがきは、見た目が良くないだけでなく、受け取る相手も良い印象を受けません。目上の人やビジネスシーンで送る年賀状では特に控えるようにしましょう。

私製はがきで楽しめる特殊加工

私製はがきで年賀状を送るためには、数多くの注意点があることを説明しました。
ここからは私製はがきでも楽しめる用紙のデザイン加工について紹介します。

エンボス加工

エンボス加工とは、用紙に型の圧力を加えて立体的に模様や文字を浮き上がらせる加工です。宛名や切手部分を避けて、ワンポイントとして取り入れることをお勧めします。

ミシン目加工

用紙にミシン目状の切り込みを入れる加工です。切り取ってチケットやクーポンとして使えるのでダイレクトメールによく使用されています。

年賀切手が余ってしまった場合

あらかじめ準備しておいたけれど、結局余ってしまった年賀切手を皆さんはどうしていますか?ここでは、余った年賀切手について紹介します。

郵便局で交換する場合

余った年賀切手は郵便局で所定の手数料を払い、普通切手や普通はがきなどと交換できます。手数料は切手99枚まで1枚につき6円、100枚から1枚につき13円です。
また、寄付金付きお年玉付き年賀郵便切手については販売期間内に限り親近者のご不幸があった場合、無料で交換が可能です。(郵便局窓口で請求手続きが必要です。)

郵便局で交換しない場合

年賀切手は、お正月を過ぎても使用することができます。ただ絵柄がお正月をモチーフにしているので、時季外れな切手は相手に不快感を持たれるかもしれません。
そのため、懸賞の応募に利用したり、国際協力を支援しているNPO法人に寄付をしたりといった使い方があります。

また、荷物などを送るゆうパック等の送料として利用することも可能です。切手を使用する場合は、コンビニではなく、郵便局の窓口での受付となります。その際、切手は事前に貼らずに受付で送料分の切手を渡すようにします。
ちなみに、一度の取引で100万円以上の金額になる場合はこの限りではありません。

まとめ

私製はがきの年賀状は、デザイン性の高い年賀状を作ることができる一方、注意しなければいけないポイントがあることを説明しました。
限られた時間の中で、たくさんの年賀状を作成するのはなかなか大変なものです。

しまうまプリントでは、お年玉付き年賀はがきを使用しており、切手を貼る手間も省けるだけでなくデザインも2,000点以上ある中からお選びいただけます。
また自分でデザインをつくりたい方向けのオリジナルデータ入稿タイプの年賀状にも対応しておりますのでこの機会に是非ご検討してみてください。

この記事を書いた人

しまうまプリント年賀状担当スタッフ

2010年に年賀状印刷サービスを開始以来、数多くのお客様に愛され、しまうまプリントの会員登録数は600万人を突破!年賀状に関するあらゆる情報をわかりやすくお届けします。

よくあるご質問

年賀状に切手が必要なのはどんなときですか?

年賀郵便切手を貼る必要があるのは、私製はがきで年賀状を送る場合です。
いわゆる「年賀状(年賀はがき)」といわれているはがきは、郵便はがきを意味し、はがきだけ用意すれば切手を貼る必要はありません。

こちらの記事内では、書き損じはがきを切手に交換する方法などもご紹介しています。

切手を使って私製はがきで年賀状を送る場合の注意点はありますか?

切手直下のような目立つ場所に、必ず朱筆(赤文字)で「年賀」と記載しましょう。
この文字を記載していないと、年賀状として出したつもりであっても普通郵便として扱われ、元旦よりも前に配送されてしまいます。
他にも注意するポイントをこちらでご紹介しています。